飲み会三昧&言いたい放題の夫…
6年前の冬のことです。当時1歳の息子が高熱を出して三日三晩ぐずり、私も寝不足が続いて、心が折れかけていました。そんな中、夫は会社の送別会が続き、連日の飲み会で帰りも遅く……。息子が体調を崩していることを伝えるも、「付き合いだから」とキャンセルする様子はゼロです。
発熱して2日目の早朝、息子は高熱でうまく眠れなかったためか、大泣きしてしまいました。息子の泣き声が部屋の外まで聞こえたようで、マンションのオーナーの奥さんが心配して訪ねてくれました。オーナーの奥さんは50代で、お子さんはすでに社会人。以前から頼る人のいない私を気にかけてくれていて、今回事情を話して弱音を吐くと、奥さんは「ひとりじゃ大変ね。私でよかったら旦那さんが帰ってくるまで手伝うわよ」と、夕方から夕飯の差し入れまで持ってきてくれて、看病を手伝ってくれたのです。
夜22時、夫はお酒のにおいをさせて帰宅しました。奥の部屋から聞こえる息子の泣き声を聞いて寝室をのぞき、「まだ息子が起きてるのか? 19時半には寝かせないとダメだろ! だから風邪を引くんだよ」と文句を言い出しました。しかしそのときの私は息子のおむつ漏れの対応に追われており、夫の小言に付き合う暇はありません。そんな私の反応が不満だったのか、夫はさらに煽るように「早く帰って来てって言うから今日は一次会で帰って来たけど、ひとりで息子の看病もこなせないなんて要領が悪いな。俺がいないと何もできないのかよ」と吐き捨てました。
その瞬間、「あなた、いい加減にしなさいよ!」と、リビングで食事の片づけをしてくれていたオーナーの奥さんが現れます。夫は酔っているせいか、玄関に並んだ見慣れない靴にも、リビングにいたオーナーの奥さんにも気づいていなかった様子。顔見知りであるオーナーの奥さんが、まさかこんな時間にわが家にいるとは思わなかった夫は、顔面蒼白で固まりました。
奥さんは「熱がある子がスッと寝られるわけないでしょう。自分が飲み歩いている間に、ママがどんな思いで看病していたか。任せきりで文句を言うなんてどういう神経なの? そんなに偉そうに言うなら、今夜はあなたがひとりで看病して、要領よく寝かしつけてみなさい!」と一喝してくれたのです。
奥さんの叱責で酔いが冷めた夫は、肩身が狭そうに縮こまるしかありません。翌日、一晩中看病をして泣き続ける息子の対応に追われた夫は、「こんなに大変だと思わなかった。ひどいこと言ってごめん」と私に平謝り。その夜予定されていた飲み会を、キャンセルしてくれたのでした。無神経な夫を変えてくれたオーナーの奥さんには、感謝してもしきれません。
看病の大変さを知らずに、自由に過ごしていた側が口だけ出すのはやはり無神経ですし、いい気はしません。子どもの看病などの非常事態にこそ、相手がどれだけ奮闘しているかを想像することが大切ではないかと私は思います。今回は実際にしてみてもらった結果、大変さをわかってもらえたので、今後また何か口だけ出されたときは実際に体験してもらおうと考えています。子育て中は、お互いへの感謝を忘れてはいけないと強く感じた出来事でした。
著者:立川りか/30代・ライター。7歳の男の子を育てるママ。息子の好きを全力で応援するため日々奮闘中。虫が大の苦手だが、息子の虫取りに付き合ってきたおかげで少しだけ耐性がついてきた。食後のデザートや週末の晩酌がご褒美。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年12月)