東海道新幹線、周波数の違いをどうしてる?

日本は富士川(静岡県)を境に、東側が50Hz、西側が60Hzと電源周波数が分かれています。 東京から新大阪まで走り抜ける東海道新幹線。この「電気の壁」をどう突破しているのでしょうか?

①新幹線の車両の中に変換装置があって、走りながら変えている
②地上の変電所で、あらかじめ電気を変換して送り出している
③実は、周波数が違ってもそのまま走れる特殊なモーターを使っている

正解は…

「② 地上の変電所で、あらかじめ電気を変換して送り出している」が正解でした!
東海道新幹線は、全線にわたって60Hz(ヘルツ)の電気によって列車を走行させています。 そのため、周波数が50Hzである富士川以東の地域では、電力会社から受電した電気を地上の「周波数変換装置(FC)」で60Hzに変換してから、架線に流しているのです。
なぜ「地上の変電所」で変換するの?
北陸新幹線などは車両側で切り替える方式を採用していますが、東海道新幹線は「地上で一括変換」するスタイルです。 これには、車両を軽くしたり、メンテナンスをしやすくしたりするメリットがあります。 この変換を担っているのが、「周波数変換装置(FC)」という巨大な設備です。
実は今、この装置が「一生に一度の大きな変身」を遂げようとしています。
【さらに深掘り】巨大な「回転マシン」から「半導体」へ!
これまで主流だったのは「回転型FC」という装置。 これは、巨大なモーターと発電機を組み合わせて、文字通りグルグル回る力で周波数を変えるという、新幹線開業以来のダイナミックな仕組みです。
しかし、最近では「静止型FC」への切り替えが進んでいます。 これは最新のパワー半導体(電子部品)を使って電気的に変換するもので、以下のようなすごいメリットがあります。
・地球にやさしい: 稼働時のエネルギーロスが少なく、CO2排出量を年間約2万トンも削減できます。
・お財布にやさしい: メンテナンスが楽になり、年間で約12億円ものコスト削減につながる場所もあります。
2037年、すべての装置がハイテクに!
以前は「急なトラブル(大電流)に弱い」という弱点があり、古い「回転型」を一部残す必要がありました。 しかし、JR東海は世界初の制御技術を開発! 2037年度末には、東海道新幹線のすべての変換装置が、この最新の「静止型」に生まれ変わる予定です。
私たちが快適に新幹線に乗れる裏側では、地上でこんなにハイテクな進化が起きているんですね。
次に東海道新幹線に乗るとき、静岡県付近を通ったら「今、最新の半導体が頑張って電気を変換してくれているんだな……」と思い出してみてくださいね!
りんごのイラスト/タワシ