夫との出会いは
付き合った当初の夫は、絵に描いたような売れないバンドマン。「結婚する相手ではない」と思いながらも、夫の見た目や温厚な性格が大好きで付き合いを続けていました。
当時から突然連絡が途絶えるなどの不可解な行動があり、「別れようかな……」と思ったことは何度もありました。ずるずると付き合っていた矢先に長男の妊娠が判明し、結婚することに。
どこか浮世離れしている夫でしたが、子どもができたことをきっかけにあっさりとメジャーデビューの夢を捨てて就職。その後は家族のために夫なりに頑張っている様子でしたが、どの職も長続きせず生活は毎月赤字でした。
結婚前にあった私の預金も底を突き、私の親に頼んで仕送りをしてもらいながらなんとか生活を続ける日々。しかし、お金がなく生活に困っている事態を少しも気にしない夫は、「子どもは3人欲しい」「妻は家にいて子育てをすべき」という謎の持論を掲げ、私は働くことを許されませんでした。
そんな夫でしたが、子どもたちとの遊びには全力投球。夫のおかげで家の中はいつも賑やかで、笑い声が絶えませんでした。
長男が野球を始めれば2人で一緒に頭を坊主にし、練習にもとことん付き合う夫。夫婦仲も悪くなかったので「もっと仕事が長続きして、収入がアップしてくれたらなぁ……」と願うばかりでした。
「離婚したい」と言いだした夫
苦しいながらもなんとか生活を続け、末娘が来年小学生になるというタイミングで事件は起こります。夫が突然「離婚したい」と言いだしたのです。
見た目だけはかっこいい夫だったので、私はすぐに「浮気!?」と思い問いただしました。しかし、「浮気はしていない。好きな人もいない」とのこと。ではなぜ離婚をしたいのか理由を聞きますが「なんとなく」という返答しかありませんでした。
夫のことを「どこか変わった人」という認識で過ごしてきましたが、ここにきて離婚を突きつけられたことに納得できない私。
「なぜ離婚したいのか」「慰謝料を請求しないから正直に教えて欲しい」「できれば末娘が高校を卒業するまでは離婚したくない」など私の考えを話しますが、夫は聞く耳を持たず離婚したいの一点張り。
何度も話し合いの場を設けましたが、明確な理由はわからないまま半年が過ぎました。その間、別居するでもなくいつものように子どもたちと接する夫。私は夫が何を考えているのか心底わからず、途方に暮れました。
「私が悪いなら、直すから教えて欲しい」とも訴えますが「直して欲しいところはない」と夫は言い、離婚の決意は変わりませんでした。
結局理由はわからないまま…
夫が浮気しているのではとあらゆる方面から調べましたが、結局女性の影はありませんでした。離婚について周囲の人にも相談しましたが、元々変わり者として周知されていた夫は「あの人らしい発言だね」と、逆に納得される羽目に。
よく考えれば、夫の理解できない行動は今に始まったわけではありません。仕事を突然辞めてくることはもちろん、バイクに乗りたいと免許もないのに中型バイクをもらってきたり、長男の中学校の入学式の前日に黒髪を金髪にしたりなど、恥ずかしい思いをしたこともありました。
付き合っていたころは、周囲に何も告げず数カ月行方不明になったこともあり、これまで「よく関係を続けられたね」「あいつがまともな生活を送れているのは奥さんのおかげ」など、笑いながら言われる場面も多かったのです。
離婚について友人に相談すると「離婚して自由になるべきだ」と離婚を後押しされるほど。他人から見れば「いつ離婚してもおかしくない夫婦」に見えていたようです。
いろいろな人に相談した結果、徐々に離婚の意思が固まった私は夫の希望を受け入れることに。3人の子どもは私が引き取り、シングルマザーとして生きていくことを決意しました。
まとめ
離婚後、夫は今も変わらず以前住んでいたアパートで暮らしているようです。長男は長期休みになると夫の所へ泊まりがけで遊びに行っていますが、息子の目から見ても女性の影は一切ないとのこと。
結局のところ、夫はただ「1人になりたかった」だけなのかもしれません。当時は「なぜ?」と理由を求めて悩みましたが、世の中には理屈では割り切れない価値観を持つ人もいるのだと学びました。
相手の真意を探し続けてモヤモヤするよりも、今の生活を大切にする。そう決めたことで、現在は変わり者の夫に振り回されていたころよりも、心穏やかで楽しいシングルライフを過ごせています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
取材・文:ささき なみ/30代主婦。体力の衰えを感じ、年齢に抗う何かを始めようと摸索中。趣味はキャンプ。自然の中で飲むお酒を楽しみに日々を頑張っている。健康や夫婦生活についてなど、アラフォー世代の気になる体験談を執筆中。
イラスト:山口がたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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