2016年4月に電力自由化してから3年経ちましたが、ご家庭にあった電気料金プランを使っていらっしゃるでしょうか。2019年2月の時点で従来の電力会社から新しい電力会社に切り替えた件数が約944万件に達しました。その一方で切り替えされていない方も少なくなく、様々なメディアで新電力の広告・案内がなされている状況です。
ご家庭にあった電力会社や電気料金プランに設定できれば、固定費の削減にもつながりますが、適切でないプランに切り替えてしまうと電気料金が上がってしまうこともあります。今回は電力自由化の現状とメリットや注意点についてお伝えします。
電力自由化とメリット
2016年3月以前は電力会社を選択できなかったため、地域の電力会社(東京電力、関西電力等)から電力を購入することしかできなかったのですが、現在では電力を供給する会社等を自由に選べるため、料金やサービスなどの競争が始まり新しい電力会社等から電気料金が下がる電気料金プランが出てきました。
一方で今までの電力会社も新たな料金プランを設定して、サービスを向上させています。また、従来のガスや電話、インターネット回線等と合わせて料金を一本化でき、ポイントやその他サービスの優遇を実施する会社等もあります。しかし、変更すれば必ず電気料金が下がるわけではありませんので、料金体系やシミュレーション等を確認し、ご家庭の状況にあった内容のものを選ぶことが大切です。
電力会社・電気料金プランを検討したい方は、「価格.com[電気料金比較]」でご家庭の状況にあったプランを入力してご参考にしてください。
電力自由化の手続きにおける注意点
注意点1:手続きや契約後の取扱いについて
手続きはインターネットや電話等で簡単にできますが、マンションの管理組合等で一括契約している場合やブレーカーのアンペア数が低い場合(主に20アンペア以下)は手続きできないケースもあります。また、携帯電話同様に短期間の解約は違約金が掛かる場合や、ガスや電話、インターネット回線と電力のセットプランがある場合には、電力を切り替えるとセットプランに影響がある場合もありますので、不明な際は詳細な内容の確認や問い合わせを忘れずに行いましょう。
注意点2:ご家庭ごとに適切なプランが異なります
電気料金プランは細分化されていることも少なくありません。平日の昼間も電力を使うことが多いのか少ないのか、週末に電力を使うことが多いのか少ないのか、深夜に電力を使うことが多いのか少ないのかなど、検討する項目があります。例えば、平日にお仕事等で不在のことが多いご家庭と主婦や育児休暇中等で在宅のことが多いご家庭では、最適な電気料金プランが異なる場合があります。ある電力会社では通常のプランでは安いものの、夜間や深夜重視のプラン電力プランは安くなりにくいプランであることも想定できますので、電気料金プランはなるべく詳細に確認をしましょう。
注意点3:詐欺まがいの案内に注意しましょう
また、電力会社等を変更する場合にはスマートメーターの設置が必要ですが、こちらは原則無料です。法外な工事費用やメーターそのものの費用を請求される詐欺まがいな話や電力に直接関係のない給湯や通信設備のしつこい勧誘が実際にあったので、慎重な対応が必要です。検討している電力会社がサービスを行っているかどうかは、資源エネルギー庁・登録小売電気事業者一覧をご確認ください。
電力会社・電気料金プランの変更はご家庭の電気の使用状況に合っているかがどうか大切です。短期的な特典だけでなく、長期の電力料金を考えた上での検討を踏まえてからのお手続きをおすすめします。