ワクワクの初日…のはずが!?
荷解きを終えた夕方、「今日からよろしくね」とほほ笑みかけた私に、A男も「一緒に住めるなんて、なんだかまだ夢みたいだな」と喜んでくれました。
その日の夕食は、A男のリクエストで生姜焼きを作ることに。これまでも手料理を振る舞ったことはありましたが、「ふたりの家」で最初に作るごはんだと思うと、少し緊張しつつも幸せな気持ちでいっぱいになりました。これから先、こんな時間が毎日続いていくのだと思うと、自然と胸が高鳴ったのです。
料理をテーブルに並べると、A男は「おっ! おいしそう」と箸を手に取りました。ところが、ひと口食べた直後、表情が変わったのです。
「うーん、ちょっとイマイチかも。肉、焼きすぎじゃない? それに生姜が強すぎる」
突然のダメ出しに戸惑う私をよそに、A男の言葉はエスカレートしていきます。
「だいたい、彩りも地味だし料理のセンスがないよ。お前、本当にこれで満足してるの? もっと料理の腕を磨かないと、まだ俺の嫁にはできないかもな〜(笑)」
冗談めかして笑うA男を前に、私はこれまで味わったことのない衝撃と動揺で、返す言葉も見つかりませんでした。
1週間で見えた本性
同棲生活が本格的にスタートすると、初日の違和感は確信へと変わりました。A男は料理だけでなく、あらゆる家事に対して次々と文句をつけてくるようになったのです。
「洗濯物が溜まってるよ。玄関も汚れてるし、俺のシャツのアイロンがけも終わってないじゃん」などと、毎日のように小言を浴びせてきます。私は黙っていられず、「私たちは共働きなんだから、家事も2人で分担するって約束したよね?」と反論しました。
ところがA男は、悪びれる様子もなく「前から言ってるだろ? 家のことは女が気を回すもんなんだよ。そういうのがちゃんとできるか、今のうちに見てるってこと」と言い放ったのです。さらに、A男から「今のところ、お前が嫁になれる可能性は20%ってところかな」と上から目線で言われ、私の怒りは頂点に達しました。
しかし、私はあえて言い返すことは避け、1週間ほど様子を見ることに。そして、これ以上A男と住むのは無理だと判断し、荷物をまとめて家を出ていくことにしたのです。A男が不在の間に荷物をまとめ、実家へ戻った私。その後、A男に「もう一緒には暮らせない。さようなら」とメッセージを送りました。
家族に「彼との同棲はやめたの」と泣きながら事情を打ち明けると、ただ「帰ってきてよかったよ」と受け止めてくれました。
実家にまで押しかけてきて…
ところが、同棲解消から1週間が過ぎたころ、思わぬ事態が起きました。なんとA男が、突然私の実家にやってきたのです。一度だけA男を実家に連れてきたことがあったのですが、住所を覚えていたようです。
「こんにちはー! 娘さんをお迎えにきましたよー!」
悪びれる様子もなく笑うA男に、家族は言葉を失いました。私があぜんとしていると、A男はさらに「実家でのんびりして、落ち着いたら戻ってくると思ってたけど、なかなか帰ってこないからさ。迎えにきたんだよ」「家事がうまくできないから、花嫁修業、実家でやってたんでしょ?」と続けたのです。
あまりに一方的な言い分に、家族は堪忍袋の尾が切れたようです。母は激昂して「この子は私の大切な娘なの! どうして自分の基準だけで相手を値踏みするの?」と叱り、祖父も「ずいぶんな考え方だな。相手を尊重できないなら結婚生活なんてきみには無理だろう」ときっぱり。
A男は怯みながらも「でも家事ができないと困るのは事実でしょ」と食い下がりましたが、家族の前でその理屈は通用しませんでした。
家族に守られて気づいたこと
最終的にA男は「わかりましたよ。彼女とは別れます」と不満そうに帰っていき、私はようやく心から安心できました。その後、A男は別の女性と付き合っても、その性格のせいか長続きしなかったと、人づてに聞きました。
あの出来事を通して痛感したのは、一緒に暮らす相手に必要なのは、条件をつけて評価する姿勢ではなく、お互いを思いやって支え合う気持ちだということです。家族に守られた私は、あらためて自分の幸せを軽く扱ってはいけないと思いました。
いつか、自然体のままで笑い合える相手と、温かな家庭を築きたい。今はそう願いながら、前を向いて歩き出しています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!