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婚約者「大富豪と結婚する♡」→私「彼に払えるの?」慰謝料の席で男を見た瞬間、私が微笑んだワケ!

私と婚約者は、交際期間を含めて3年ほどの付き合い。お互いに中堅企業で働く会社員で、1年ほど前から同棲を始めていました。来春にはささやかながら結婚式を挙げる予定で、休日は2人で結婚情報誌を眺めたり、家具屋を巡ったりと、充実した日々を過ごしていました。

思い描いていた穏やかな未来と、ささやかな幸せ

彼女は少し派手好きな一面があり、SNSでキラキラした生活を見るのが好きなタイプ。それでも、普段は私の作ったあり合わせの夕食を「おいしい」と笑って食べてくれる、愛嬌のある女性でした。

 

決して裕福ではありませんが、共働きで支え合いながら、温かく平和な家庭を築いていけるものだと信じて疑いませんでした。


休日の朝、少し寝坊して一緒に近所のカフェでモーニングを食べる時間は、私にとって何にも代えがたい癒しのひととき。これから先も、こんな平凡だけれど確かな幸せがずっと続いていくのだと、心から安心しきっていたのです。

突然の裏切りと、電話越しの冷酷な言葉

そんな穏やかな日常は、ある日突然、音を立てて崩れ去りました。

 

仕事で少し遅くなった夜、私がマンションのドアを開けると、部屋の中がひどく散らかっていました。空き巣にでも入られたのかと焦りましたが、よく見ると彼女の服やバッグなど、高価な私物だけがすっぽりと無くなっていることに気がついたのです。


ダイニングテーブルの上には、殴り書きのような短いメモが置かれていました。そこには「あなたとは結婚できないわ。さようなら」という、信じられない言葉が。


頭の中が真っ白になり、何度も彼女のスマートフォンに発信しました。数回目のコールでようやく繋がったものの、受話器の向こうからは楽しげな音楽と、高級車特有の低いエンジン音が聞こえてきます。

 

「大富豪の御曹司に見初められたの。結婚なんて夢みたい!残りの荷物は捨ててね」


呆然とする私をよそに、彼女は一方的にそう告げ、通話を切ってしまいました。結婚式場の下見まで済ませていたのに、あまりにも身勝手な振る舞い。裏切られた絶望感と、理由のわからない怒りが入り混じり、その夜は一睡もすることができませんでした。

 

冷静な対処への決意と、待ち受ける話し合いの場

数日間は食事が喉を通らないほど落ち込みましたが、このまま泣き寝入りするわけにはいきません。結婚の約束を一方的に反故にされた以上、けじめとして婚約破棄に伴う慰謝料はきっちりと請求すべきだと思い至りました。

 

両親にも事の顛末を説明すると、母は涙ぐみ、父は静かに怒りを滲ませていました。両親からの「お前は何も悪くない。毅然と立ち向かいなさい」という言葉に背中を押され、私は事務的に連絡を取り、慰謝料についての話し合いの場を設けることにしたのです。


指定したのは、自宅と彼女の実家の中間にあるファミリーレストランでした。
私が店前に到着したと同時に彼女たちも到着。彼女は男性の腕にすがりついていました。どうやら、例の「御曹司」を連れてきたよう。彼女は私を見るなり、まったく悪びれる様子もなく、どこか勝ち誇ったような笑みを浮かべていました。

 

「店に入るまでもないわ」


「慰謝料の件だけど、彼が払うから。彼、すごいお金持ちなんだから!」


店前で堂々と言い放つ元婚約者。その横で、男性は腕を組み、ふんぞり返るように立っていました。しかし、その男性の顔を見た瞬間、私は自分の目を疑い、思わず息を呑みました。

「御曹司」の正体と、崩れ去る虚栄心

彼女が誇らしげに寄り添っているその男性は、大富豪でも御曹司でもありませんでした。なんと、私の勤める会社の別部署にいる、ただの同僚だったのです。

 

彼はたしかに、普段から身の丈に合わないブランド品を身につけ、「実家が資産家だ」と吹聴して回ることで有名な人物でした。しかし私は、彼のことを知っていました。社内の同僚をデートに誘った際、見栄を張ってカードで支払おうとして限度額オーバーになった――そんな話を。


私が驚きのあまり無言で見つめていると、同僚もようやく私の顔を直視しました。その瞬間、彼の顔からスッと血の気が引き、分かりやすく肩が震え始めたのが分かりました。同じ会社で顔を合わせる相手だと気づき、自分がついた嘘がすべてバレることを悟ったのでしょう。


彼女はそんな彼の異変にまったく気づかず、「ねぇ、早くお金の話終わらせて、予約してるフレンチ食べに行こうよ」と無邪気にはしゃいでいます。


私は、同僚の泳ぐ目をまっすぐに見据えながら、静かに問いかけました。

 

「慰謝料は彼が払うって……それ、本当に大丈夫なのか?」
私がそう言うと、男性は私の顔を見た瞬間、明らかに表情をこわばらせました。

 

社内で何度か顔を合わせたことのある私が、その場にいるとは思っていなかったのでしょう。


「はあ? 負け惜しみ? 御曹司に向かって何言ってるのよ」


元婚約者は鼻で笑いましたが、男性はさっきまでの偉そうな態度を崩し、


「……まあ、今日は2人で話してよ」
とだけ言うと、早々にその場を後にしました。

 

自業自得の結末と、新しい人生への一歩

取り残された彼女は、何が起きたのかまったく理解できず、ぽかんと口を開けて呆然としていました。

 

後日、共通の友人から聞いた話によると、彼女はあの後、同僚がただの借金まみれの見栄っ張り男だったという事実を知り、パニックになったそうです。もちろん、慰謝料を肩代わりしてくれるはずもなく、男からはあっさりと着信拒否され、完全に逃げられてしまったとのこと。


結局、法的な手続きに則り、最終的に、慰謝料については彼女本人が向き合わざるを得なくなりました。


「やり直したい、私は彼に騙されていたの」と、涙ながらに復縁を迫るメッセージが届きましたが、私の心に響くことは一切ありません。自分の見栄と欲望のために人を裏切った結果なのだから、自業自得としか言いようがありません。私はきっぱりと拒絶し、連絡先を完全にブロックしました。


今は、一人暮らしの静かな生活を取り戻し、以前から興味のあったキャンプなどの新しい趣味を始めて、穏やかな週末を楽しんでいます。今回の経験はつらいものでしたが、結婚前に相手の本当の価値観を知ることができたのは、ある意味で幸運だったのかもしれません。これからは、嘘や見栄のない、本当の誠実さを持った人と、ゆっくりと関係を築いていけたらと前を向いています。
 

◇ ◇ ◇

目先の華やかさや条件にとらわれ、大切な人への誠意を忘れた行動は、最終的に自分自身を苦しめる結果を招いてしまいます。表面的な言葉や見栄に惑わされることなく、相手の本当の姿や、日常のささやかな幸せの価値を見極める目は大切にしたいですね。
 

【取材時期:2026年3月】

※本記事は寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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