静まり返った教室で
その日は参加者が少なく、教室はいつも以上に静かでした。薄暗い室内に、ゆったりとした呼吸音だけが重なります。私はあお向けになり、インストラクターの方の声に合わせて呼吸を整えていました。
「吸って、吐いて……」
心も体もほぐれていく感覚に身を委ねながら、ゆっくりと体勢を変えた、その瞬間でした。
思いがけない音と止まった空気
体勢を変えた拍子に、「ぷすっ」と思いがけない音が出てしまったのです。一瞬で頭が真っ白になりました。「今の音、私じゃないですよね……?」と心の中で必死に言い訳を探しましたが、教室の空気はぴたりと止まったように感じられました。静かな空間だからこそ、余計に響いた気がしたのです。
幸い、インストラクターの方は何事もなかったかのように穏やかに進行を続けてくれました。周囲の参加者も、特に反応する様子はありませんでした。それでも私は、顔が一気に熱くなり、その場から動けなくなってしまいました。
穴があったら入りたかった私
ポーズを続けながらも、心の中では「どうか時間よ早く過ぎて」と祈るばかり。リラックスどころか、鼓動のほうがよほどはっきりと聞こえていました。
後から思い返せば笑える出来事です。けれど、その場では本気で穴があったら入りたい気持ちでした。体は自分の思い通りにならないものだと、身をもって実感した瞬間でした。
まとめ
あの出来事をきっかけに、誰にでも起こりうることを過剰に恥じる必要はないのかもしれない、と少しだけ思えるようになりました。周囲が何も触れずにいてくれたことにも救われました。今でも完全に平気とは言えませんが、もし同じようなことがあっても、あのときほど自分を追い込まずにすむ気がしています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※AI生成画像を使用しています
著者:山本花子/30代女性・パート
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年2月)
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