育児を「面倒」だと言う夫
長女を出産し、退院したあとの話です。実家が遠方にあるため、産後は里帰りをせずに自宅で育児をすることにしました。妊娠中、「早く赤ちゃんのお世話をしたいな~♪」と言う夫の姿を見て「これなら夫婦で頑張れそう!」と、安心していたのです。
退院後、自宅での育児がスタート。母乳が足りないせいか、授乳しても長女が泣き止まない日が続きました。度重なる授乳で、心身ともに疲れ果てていた私は、夫に「少し休ませてほしい。育児用ミルクを80ml作って飲ませてくれる?」と頼みます。すると夫から返ってきたのは、「え〜、今? 3時間おきとかマジで面倒くさすぎるだろ……」という衝撃の言葉でした。
さらに夫は「1回で200mlくらい飲ませれば、6時間くらい放っておけるんじゃね?」と、とんでもない提案をしてきたのです。私が「赤ちゃんの胃は小さいんだから、そんなことしたら苦しくて吐いちゃうよ! 絶対に80mlにして!」と厳しく注意します。「わかったよ、細けぇなぁ……」と不満げにキッチンへ向かう夫の投げやりな態度が不安で眠れず、結局夫のあとをついて行ってしまう始末。
ちょうどそこへ、義母がやってきました。義母は近所に住んでおり、いつもよくしてくれていたので、アポなしでお互いの家を行き来していたのです。夫は以前から義母に「俺、めちゃくちゃ育児してるから!」とイクメンアピールをしていたようで、義母は「パパの奮闘ぶりを見に来たわよ♪」と上機嫌。
タイミングよく娘が泣き始めると、義母が「いい機会ね。ミルクをあげる姿を見せてちょうだい」と促しました。夫は「おう、任せとけよ!」と、私に見せた不機嫌な顔とは打って変わって、ドヤ顔でキッチンへ。
数分後、夫が持ってきた哺乳びんを見て、私と義母は目を疑いました。そこには、私が「絶対にダメ」と言ったはずの200mlものミルクがなみなみと入っていたのです。それを見た義母は、「ちょっと、こんな量飲ませようとしてるの!? 適当なことして、赤ちゃんに何かあったらどうするつもり!?」と、夫を一喝しました。夫は「いや、多めに飲めばよく寝るかと思って……」と小声で言い訳しますが、義母の怒りは止まりません。「自分がラクするために、赤ちゃんの健康を危険にさらすなんて……! 呆れたわ。あんたのしていることは『自己満足』で、ヘタしたら虐待よ!?」と目に涙を浮かべて訴えます。
夫は義母の怒りにタジタジ。「虐待まがい」とまで言われ、さすがに自分のしていたことが間違っていたと気づいたようで「ごめんなさい。もう一度、育児用ミルクの作り方を教えてください……」と、私に弱々しくお願いしてきたのです。
以降、夫は私に随時確認をとりながら、積極的に育児をしてくれるように。あのとき、夫に対する義母の一喝がなければ、状況は変わらなかったかもしれません。義母のおかげで、とてもスカッとしました。
育児は効率を求めるのではなく、目の前の小さな命と向き合う責任を意識するべきだと私は思います。子どもの安全のためにも、夫が育児に関して間違ったことをしていたら、義母のようにもっとしっかり指摘する必要があると感じました。また、もし自分の言葉が夫に響かないときには、第三者の手を借りるという手もあるのだと気づけた出来事でした。
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新生児期の母乳・育児用ミルクの量は、初めは10ml程度から始め、生後1カ月ごろになると、1回80ml〜120ml程度が目安です。新生児期の赤ちゃんは胃が小さいため、1日に6〜7回にわけて飲ませてあげることが好ましいです。
自己判断で育児用ミルクの量や濃さを調整してしまうと、吐き戻しや急激な体重増加など、赤ちゃんの健康面に影響があるおそれがあるので、控えましょう。
赤ちゃんの空腹や満腹サインをしっかり観察し、授乳のタイミングや量を調整することが大切です。また、不安を感じたら早めに専門家に相談し、安心して子育てを進めていきましょう。
監修:関根直子(助産師)
著者:村沢ゆな/30代・ライター。14歳と12歳のおませな娘たちと、4歳の甘えん坊な息子を育てるママ。毎日の育児にドタバタしながらも、家族に内緒で優雅なカフェランチを満喫するのが趣味。
作画:ryo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年1月)