休みに向けられる視線
母の体調が不安定になり、病院への付き添いや役所での手続きなどで、半休を取ることが増えました。最初のうちは「すみません」と周囲に頭を下げながら、休んだ分の仕事を早めに進めたり、翌日に残業したりして対応していました。
それでも、休みが続くと職場の空気が少しずつ変わっていくのを感じました。私が休暇申請を出すたびに、同僚の表情が曇ったように見えたり、休憩室で会話がふっと止まったりすることがありました。
ある日、席に戻ろうとしたとき、「また休みなんだって。休み、多くない?」「こっちにしわ寄せが来るよね」という声が聞こえてしまいました。直接言われたわけではありませんでしたが、その言葉は思った以上に胸に刺さりました。
上司に事情を話すことに
私自身、職場に負担をかけている自覚がありました。だからこそ、「申し訳ない」という気持ちでいっぱいでした。しかし一方で、母の通院や介護は私にとって避けられないことでもありました。このまま何も言わずに休み続ければ、周囲の誤解が深まるばかりかもしれない。そう思い、私は思い切って上司に時間を取ってもらいました。
上司には、母の介護が必要になっていること、通院の付き添いが月に数回あること、急な連絡が入る可能性があることを正直に伝えました。その上で、業務にできるだけ支障が出ないよう、前倒しで作業を進めることや、引き継ぎメモを残すことも説明しました。
すると上司は、思っていたよりも落ち着いて話を聞いてくれました。そして「ひとりで抱え込まなくていいですよ。勤務時間の調整も含めて考えましょう」と言ってくれたのです。その言葉を聞いた瞬間、張り詰めていた気持ちが少しほどけました。
職場の理解が進む
その後、上司は私だけでなく、部署全体の働き方について見直す機会を作ってくれました。介護や育児、通院など、それぞれに事情を抱えながら働いている人がいることを、無理のない範囲で共有できる雰囲気になっていきました。
もちろん、すべてがすぐに解決したわけではありません。休みを取るときに申し訳なさを感じることは今でもあります。それでも、以前のように陰口におびえながら申請することはなくなりました。
周囲にも少しずつ変化がありました。「この日は早めに引き継ぎしておきますね」「何かあったら言ってください」と声をかけてくれる同僚も出てきました。私も、自分の状況を伝えるだけでなく、ほかの人が困っているときにはできる範囲で助けるようにしています。
まとめ
事情を言わずに我慢していれば、職場に迷惑をかけずに済むと思っていました。しかし実際には、何も伝えないことで誤解が生まれ、かえって自分を追い詰めていたのだと気付きました。介護と仕事の両立は、気合だけで乗り切れるものではありません。働き続けるためには、ひとりで抱え込まず、必要なときに助けを求める勇気も大切なのだと感じました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:百田千景/50代女性・会社員
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年5月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
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