待望の妊娠中に告げられた、残酷な現実
ショックで言葉を失っている私に、医師は淡々と「どうしますか?」と問いかけました。その瞬間、抑えきれない怒りと悲しみが一気に込み上げ、私はそのまま診察室で意識を失い、倒れてしまったのです。
倒れた際に床で強く頭を打ったため、念のためCT検査を受けることになりました。赤ちゃんを失った悲しみだけでも受け止めきれない状況で、さらに検査を受けることになり、心も体も限界に近い状態でした。
転倒をきっかけに見つかった脳腫瘍
CT検査の結果、思いも寄らない事実が判明しました。自覚症状がまったくなかったにもかかわらず、脳腫瘍が見つかったのです。赤ちゃんを失った直後に、今度は自分の病気を告げられる。あまりの出来事の連続に、現実を受け止めることができませんでした。
さらに、処置の場に看護学生が立ち会っていたことも、当時の私には大きな負担でした。「なぜ、わが子を失う苦しい処置を学生に見られなければならないのか」という思いが込み上げ、精神的には本当に限界でした。
それでも、結果としてあのとき倒れたことがきっかけで脳腫瘍が早期に見つかり、私は開頭手術を受けることになりました。そして、一命を取り留めることができたのです。
赤ちゃんが教えてくれた命の重み
赤ちゃんが自分の命と引き換えに、私の病気を見つけてくれたのかもしれない。そう思えるようになるまでには、長い時間がかかりました。あのとき倒れていなければ、今の私はなかったかもしれません。そう考えると、言葉では表せない悲しみの中にも、命について深く考えさせられる出来事だったと感じています。
ずっと看病してくれた夫にも、今は感謝の気持ちでいっぱいです。私自身がつらかったのはもちろんですが、そばで支え続ける側にも、言葉では言い尽くせない大変さがあったと思います。また、あの場にいた看護学生の方には、こうした思いを抱えて処置を受ける人がいることも、学びのひとつとして心に留めてもらえたらと思っています。
まとめ
命の尊さと、健診の大切さを痛感した体験でした。病気は突然、思いも寄らない形で見つかることがあります。だからこそ、今ある一日一日を大切にし、赤ちゃんがつないでくれた命を大事にしながら、これからも健康に気を付けて生きていきたいと思っています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修:菊池大和先生(医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長)
著者:北川真理子/50代女性・会社員
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年5月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように!
シニアカレンダー編集部
「人生100年時代」を、自分らしく元気に過ごしたいと願うシニア世代に有益な情報を提供していきます!