忙しさを理由に、母の言葉を後回しに
私が50代のころのことです。当時の私は仕事に追われ、毎日を慌ただしく過ごしていました。母の体調があまり良くないと聞いても、どこかで「きっと大丈夫だろう」と思っていました。深刻に受け止めるよりも、目の前の仕事を優先してしまっていたのです。
ある日、母から電話がありました。「少し話したいことがあるの」と言われたにもかかわらず、私は会議を理由に「また今度ね」と返してしまいました。そのときは、また話す機会があると思っていました。
病院で告げられた、取り返しのつかない現実
それから数日後、母が急変したと連絡が入りました。私は慌てて病院へ向かいましたが、到着したとき、母はすでに意識がありませんでした。
医師からは、「ついさっきまでお話しされていました」と告げられました。その言葉を聞いた瞬間、胸がぎゅっと締めつけられました。母は何を話していたのか。私に何を伝えたかったのか。もう確かめることはできません。
枕元で母の手を握りながら、「どうしてあの日、会いに行かなかったのだろう」と涙が止まりませんでした。
母の部屋で見つけた、私宛ての手紙
葬儀の後、母の部屋を片付けていたとき、私宛ての手紙が見つかりました。そこには、「無理し過ぎないでね。あなたの幸せが一番です」と書かれていました。
母は、最後まで私のことを気にかけてくれていたのだと思います。そのやさしさに甘え、大切な時間を後回しにしてしまった自分が、今でも悔やまれてなりません。
この出来事をきっかけに、私は「会いたいと思ったときに会う」「話したいと思ったときに話す」ことの大切さを痛感しました。人はいつまでもそばにいてくれるわけではありません。
まとめ
今では家族や友人から連絡があれば、できるだけ時間を作り、自分の気持ちも言葉にして伝えるようにしています。母の最期に立ち会えなかった後悔を忘れず、人とのつながりを大切にしていきたいと思っています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:山田まり/60代女性・主婦
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年5月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
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