妊娠37週、何度計っても血圧145!?
この日は助産師外来の予定だったので健診はなく、バースプランを話し合うだけと思っていました。そのため、腕まくりのできない厚手のワンピースを着ていました。
妊娠してからは上の血圧が100〜117くらいだったのに、この日は何度血圧を計っても上の血圧が145で、「服のせいですかね〜?」と笑いながら助産師さんに報告。すると、助産師さんは急に慌てだしたのです。
衝撃!「今から入院ね」と言われ…
血圧が高過ぎただけでなく、尿蛋白が4+も出ていました。助産師外来どころではなく、院長に呼び出されたのです。話によると、むくみもひどく、前回の血液検査の結果も悪くて血が止まりづらい状態にあるようでした。
「今から入院ね。血液検査するから、その結果によっては明日帝王切開ね」と院長先生は淡々と私たち夫婦に告げます。顔を見合わせる私たちは苦笑いしかできませんでした。
「え、救急車!?」恐怖7割、ドキドキ3割
血液検査の結果、院長先生の判断により緊急転院が決まってしまいました。救急車を呼んで大学病院に行くということは、帝王切開手術が確定したのだとわかり、ドキドキが止まらなくなりました。私は一時、上の血圧が190まで上がったそうです。
妊娠高血圧症候群では光など外部からの刺激が良くないということで終始目隠しをされて、初めての救急車、初めての手術室、目まぐるしく展開が進み、背中から麻酔を打たれたところで集中力マックスに! 手術室では心を落ち着かせるためなのか、オルゴールの音楽が流れていてありがたかったです。
帝王切開手術を経て、わが子と対面
約30分の手術でした。急に外に出された私の赤ちゃんは、きっと明るくて寒くてびっくりしたのかな? 小さくかわいい声で泣いていました。ちょっと不安気な私に助産師さんが赤ちゃんを頬ずりさせてくれて、私はようやくほっとしました。
そして、手際よく無事に手術をしてくださった先生への感謝と、わが子が無事に生まれてくれたことへの喜びが溢れたのでした。
妊娠高血圧症候群は胎盤の環境も悪くしていたようでした。酸素を十分に赤ちゃんに送れてなかったせいか、2,290gと少し小さめで生まれたわが子。「本当によく頑張ってくれた」と思うばかりです。しかし、私の心配を吹き飛ばすかのように、わが子は生まれてからずっと健康優良児! どんどん大きくなってくれています。怖い思いをしたけれど、わが子に会えて幸せです。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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イラスト/マメ美
監修/助産師 松田玲子
著者:中村もこ
0歳女児の母。小学校教諭と旅行代理店、保険営業を経験。現在は保育の勉強をしながら、自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。