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「なんで妊娠できないの…?」人工授精に3回トライ。報われず苦悩し続けた日々を乗り越えて…

私は31歳で結婚し、すぐに妊活を開始しましたがなかなか妊娠できませんでした。人工授精に3回トライしても授からず、この先どうするか迷っているときにまさかの自然妊娠。33歳のときのことでした。人工授精をしながら今後を考えていたときは、妊活中でも特につらい時期でもありました。当時の気持ちと、いろいろ考えた結果、行き着いた私なりの答えをご紹介します。

 

人工授精のこと

私の場合、人工授精をするためには、もうすぐ排卵という時期から通院を開始し、何度か卵胞チェックに通いました。排卵日を可能な限り正確に特定し、排卵直前に人工授精をおこなうためです。排卵がいつもより遅いと、その分通院の回数も増えてしまいます。


私が通っていた病院では、卵胞チェックは2,000円程度、人工授精は2万円程度でした。決して安くはありませんが、当時は夫婦ともにフルタイムで働いており、月々のお金からやりくりできる金額。納得して支払っていましたし、夫も協力的でした。

 

※令和4年4月より、不妊治療は保険適用になりました。この体験談は、保険適用前の体験談です。

参考:厚生労働省「不妊治療に関する取組」

 

報われない努力

私はSNSで妊活中の方たちと積極的に交流を取っており、不妊治療によって妊娠する方も多く見てきました。私自身も、人工授精で授からない場合は体外受精を視野に入れていました。


ところが、何度か人工授精をしても妊娠できないと、だんだんその金額を支払うことに戸惑いが生まれます。人工授精をして生理がきても、人工授精のために支払ったお金は1円も返ってきません。手元には何も残らないし、次周期に何かいい効果が期待できるわけでもありません。本当に水の泡です。わかっていたことではあるけど、その事実に呆然としてしまいました。
 

人工授精で妊娠できる気がしない

そして、人工授精に何度かトライしていると、人工授精では妊娠できる気がしなくなってきます。そんな気持ちを抱えたまま、次の人工授精のために通院する日々。


3度目の人工授精のとき、職場には「猫を病院に連れて行く」と嘘をついて、処置を受けに行きました。その後ろめたさと、妊娠できる気がしないものに2万円を払う虚しさ、そしてこれがもし体外受精だったら、もっとケタ違いのお金を失ってしまうかもしれないのだと思って怖くなりました。

 

誰も代わってくれない

3回目の人工授精のあとも生理がきました。本当に「誰か私を妊娠させてくれ!」と思いました。もう期待もしたくないし落ち込みたくもない。どうして私だけが……。妊活は誰にも代わってもらえません。残酷だけど動かしようもない事実。


思う存分落ち込んで、たどり着く答えは結局いつも同じでした。毎周期、やるべきことを淡々とやるだけ。落ち込んでも投げやりになってもいい。「妊娠の可能性をゼロにしないこと」。自分にできることは、それしかありませんでした。

 

 

結局、私はこの後通院を少し休んでいる間に自然妊娠をしました。うれしい気持ちを超えて、自分が妊娠できることに単純に驚きました。それでも無事におなかの子の心拍が確認できたときには、安心と喜びで涙があふれました。妊娠してからは本当にノンストップ。気持ちが追いつかなくても子どもは生まれるし、毎日どんどん大きくなります。そのときの娘も4歳になりました。

 

 

何度も立ち止まって苦悩し続けたあの日々は、今思い出しても苦しくなるけれど、私にとって二度と戻ることのできない青春時代のようでもあります。

 

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

イラスト/塩り

監修/助産師REIKO


著者:ひらたかおる

二児の母。趣味はメルカリと写真。自分の備忘録と、いつか誰かの役に立つことを願って妊活中からブログを続けている。2018年から、自身の妊活や子育てでの経験をさらに活かすべくライターとして活動している。

 

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