義母との同居と突然の訪問者
夫の単身赴任を知った義母は「ひとりで暮らすのは寂しいでしょう? 私がそっちに引っ越して一緒に住まない? 家賃や光熱費を折半すれば節約になるし、家事も分担できるでしょ」と言ってくれました。
マイホーム購入資金を貯めたい私にとって「節約」という言葉は魅力的でした。義母とはこれまで、いい距離感を保てており、夫も「母さんが少しでも生活費を助けてくれるなら」と同居に賛成。管理会社にも連絡し、必要な手続きを済ませました。こうして義母は自分のアパートを引き払い、わが家へ引っ越してきました。
同居が始まって1カ月。義母は趣味やパートで外出が多く、私に対して過度に干渉することもなく、平穏な生活を送っていました。
そして迎えた夏季休暇。夫の休みと合わなかったため、私は数日間、実家に帰省することにしました。義母も「ゆっくりしておいで」と快く送り出してくれました。
数日後、自宅に帰る日。お土産を手に玄関のドアを開けると、義姉の子どもたちが「おかえりー!」と飛び出してきました。何度か会ったことはありましたが、まさか自分の家にいるとは思わず、私は思わず固まってしまいました。驚いたままリビングに入ると、そこには義母と義姉夫婦の姿が。
聞けば、私がいなかった数日間、義姉一家はずっとわが家に泊まっていたそうです。私が帰宅しても帰る気配はありません。部屋を見渡すと、脱ぎ散らかされた服や洗い物が山積みになっていました。
いつになっても帰らない義姉
それから1週間が経過しても、義姉一家はわが家に居座り続けました。2LDKの部屋に大人4人と子ども3人の生活はとても窮屈です。
義姉に少しは家事を手伝ってほしいと頼んでも、「私は子どもが3人いて大変なの! 時間があるあなたがやればいいでしょ! てか、子どもの世話ももっと手伝ってよ!」と逆ギレされる始末。私の家事負担は以前の何倍にも膨れ上がっていました。
見かねて義母に相談しても、「息子の家なんだから、私の娘がいたっていいじゃない!」と義姉をかばうばかり。ついには「家賃も浮くし、このままみんなで同居すればいいじゃない」と言い始めました。こんな生活、冗談ではありません。
私は夫に連絡し、現状をすべて打ち明けました。夫はすぐに義母と義姉へ電話をかけ、事情を問いただしてくれました。すると、同居の裏に隠された事実が発覚したのです。
実は、義姉の夫は転職を繰り返しており、収入が不安定で、義姉も浪費癖があり、生活が立ち行かなくなっていたのでした。アパートの家賃も払えなくなり、義母に泣きついたのです。
しかし義母自身もパート代と年金のみで、義姉一家を養う余裕はありません。そこで義母は、夫の単身赴任が決まり、ひとり暮らしになる私に目をつけたのです。
「家賃を折半する」と言って私と同居しつつ、最終的には義姉一家も呼び寄せ、私たちに生活費を負担させるつもりだったのです。私が実家に帰省したタイミングは、彼らにとって絶好の引っ越し日和だったというわけです。
下した決断とその後
夫と話し合った結果、私は会社を退職し、夫の赴任先へ行くことに決めました。そして、義母たちに「私は出て行きます。このマンションは退去の手続きを進めますので、引っ越し先を探してください」と告げ、準備に取りかかりました。
その日のうちに管理会社へ連絡し、契約書に従って翌月末での解約を申し入れました。あわせて会社にも退職を相談し、2週間で引き継ぎを終え、その後は残っていた有給休暇を消化させてもらうことに。そして、引っ越し業者を手配し、荷造りを開始しました。
次々と段ボールに荷物を詰める私を見て、義母と義姉は焦り始めました。
「私たちはこの部屋の契約を解約します。来月末で契約は終了するので、それまでに荷物をまとめてください。住み続けたいなら、大家さんや管理会社と新たに契約できるか、ご自身で相談してください」
私がそう告げると、家賃の支払い能力がない義母たちは、顔面蒼白。どうやら、私たちがこのまま家賃を払い続けてくれると甘く考えていたようです。
その後、夫は義母や義姉と距離を置き、必要以上の連絡は取っていません。私は今、夫の赴任先で一緒に暮らしています。仕事を辞めることにはなりましたが、義家族の厄介な一面を知り、早いうちに物理的な距離を置けたので、結果オーライだと考えることにしました。
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金銭面でのトラブルや依存は、信頼関係を壊してしまう大きな原因になりかねません。親しい間柄であっても、お金や生活基盤のことはきちんと話し合い、明確な線引きをしておくことが大切です。相手の都合のいい言葉を鵜呑みにせず、事情をしっかり確認し、自分の生活を守るために必要なら家族であっても「距離を置く」という選択も考えたいですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。