増えた昼食の負担
夫が定年退職するまでは、平日の昼間は私ひとりで過ごすことがほとんどでした。昼食も前日の残り物や簡単なもので済ませ、自分の用事に合わせて一人で自由に動いていました。
ところが、夫が毎日家にいるようになると、朝食を片付けたと思ったら、すぐに昼食のことを考えなければならなくなりました。夫は悪気なく「今日の昼は何?」と聞いてくるだけなのですが、そのひと言がだんだん重く感じられるようになったのです。
最初のうちは、作り置きのおかずを用意したり、麺類を作ったりしていました。しかし、それが続くうちに、私は自分の時間を昼食のために細切れにされているように感じました。
自分で用意してと伝える
ある日、私は思い切って夫に「昼食は各自で用意することにしよう」と伝えました。すると夫は少し驚いた顔をして、「え、自分で?」と聞き返しました。
私は責めるような言い方にならないよう気を付けながら、「私も毎日昼食を作るのは負担になってきたの。冷蔵庫にあるもので簡単に済ませてもいいと思う」と話しました。
その上で、冷凍うどんの温め方や、卵焼きの作り方、前日の残り物をどう組み合わせればよいかを一緒に確認しました。夫は最初こそ戸惑っていましたが、「これくらいならできるかもしれない」と言ってくれました。
夫の小さな変化
最初の数日は、夫も台所で何度も私に声をかけてきました。「電子レンジは何分?」「この鍋でいいのか?」と聞かれるたびに、正直少し面倒に感じることもありました。
それでも、私はなるべく手を出さず、口で説明するだけにしました。すると夫は少しずつ慣れていき、卵焼きを作ったり、冷凍うどんにねぎや卵を入れたりするようになりました。
ある日、私が外出から帰ると、夫が自分で昼食を済ませていたことがありました。「簡単だったけど、なんとか食べたよ」と言う夫を見て、私は少しホッとしました。昼食を毎日用意しなければならないという気持ちから解放され、私にも少し自由な時間が戻ってきたように感じました。
まとめ
定年後の生活は、夫婦の役割を見直す機会でもあるのだと思いました。家事は誰かが一方的に担うものではなく、同じ家で暮らす人がそれぞれできることをするものです。夫が自分で昼食を用意するようになったことは、小さな変化かもしれません。けれど私にとっては、これからの暮らしを無理なく続けるための大きな一歩でした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:三上知美/60代女性・主婦
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
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