断れない自分がいた
その友人とは若いころからの知り合いでした。しばらく疎遠になっていましたが、50代になってから偶然再会し、また連絡を取り合うようになりました。
最初のうちは、昔話をしたり近況を語り合ったりして、懐かしい気持ちで会っていました。ところが、何度か会ううちに、友人はお金の相談を持ちかけるようになりました。
「給料日まで少しだけ貸して」「今月だけ苦しくて」と言われると、私は強く断ることができませんでした。金額も最初は数千円ほどだったため、「これくらいなら」と思い、つい貸してしまったのです。
返済より次のお願い
友人は「必ず返すから」と言っていましたが、約束の日になっても返済はありませんでした。こちらから催促するのも気が引けて、しばらく様子を見ることにしました。
すると、返済の話をする前に、また別の理由でお金を貸してほしいと頼まれました。「急な支払いがある」「家族のことで出費が重なった」と言われるたびに、私は迷いながらも貸してしまいました。
けれど、回数が増えるにつれて、私の中にも不安が大きくなっていきました。自分の生活費を削ったり、予定していた買い物を先送りにしたりするようになり、「これは本当に人助けなのだろうか」と考えるようになりました。
貸すことをやめた日
ある日、友人からまた連絡がありました。内容は、やはりお金のお願いでした。しかもそのとき友人は、「通帳を見せてくれたら、どれくらい貸せるかわかるでしょ」と冗談のように言ったのです。
その言葉を聞いた瞬間、私はハッとしました。お金を貸すかどうかだけでなく、自分の生活そのものに踏み込まれているように感じたのです。
私は通帳を見せず、「もう貸せない」とだけ伝えました。理由を細かく説明すると、また説得されてしまう気がしたためです。友人は少し不機嫌そうでしたが、その後、連絡は自然と減っていきました。友人との距離ができたことに、最初は寂しさも感じました。けれど、お金のことで悩む時間が減り、心は少し軽くなりました。
まとめ
人助けのつもりでも、自分の生活を削ってまで応じる必要はないのだと思います。お金の貸し借りは、関係性を変えてしまうこともあります。だからこそ、情だけで判断せず、自分を守るためにも慎重でありたいと感じました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:三宅一馬/60代男性・アルバイト
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
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シニアカレンダー編集部
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