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授乳をお休みしたけど乳腺炎が怖い…。ママの悩みに助産師がアドバイス!

ベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】のなかから特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回はおっぱいトラブルに悩むママからのご相談です。

おっぱいトラブルのイメージ

 

「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。そのなかから特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回はおっぱいトラブルに悩むママからのご相談です。

 

Q.授乳の時間がつらくてたまりません

もうすぐ生後1カ月になる男の子ママです。
今は完母で育てています。もともと陥没乳頭だったので出産後入院中から乳首に傷ができてしまい、左右ともどんどんひどくなるばかりで一向に治りません。寝ていてもズキズキ痛むくらいです。できればもう今は傷を治して赤ちゃんにおっぱいを吸ってもらうのをお休みしたいです。

 

育児用ミルクに切り替えることも考えてはみたのですが、おっぱいの出はいいので乳腺炎のリスクを考えると勇気が出ません。

 

授乳前に搾乳をしてそれを飲ませたりもしたのですが、赤ちゃんがおなかがすくタイミングに用意できなかったり、用意した量では足りず、結局おっぱいを吸わせるしかなかったりしています。初めから多めに搾乳しても構わないのでしょうか。以前、産院の助産師さんには搾乳のしすぎで分泌過多になりかけていると指摘されたことがあります。

授乳の時間がつらくてたまりません。毎日のことなので改善したいのですがどうしたらいいのでしょうか。

 

在本祐子助産師からの回答

乳腺炎のリスクを抱えながら、また陥没乳頭の授乳頑張っていますね。痛みがあればしんどいですよね。お気持ちお察しします。

 

乳頭の切れた状態での授乳がしんどい場合には、搾乳をして、足りないタイミングだけ育児用ミルクにしてもよいと思いますよ。傷は1日2日授乳をお休みなさるだけでもよいと思います。質問者さんが頑張りすぎずにできる方法を選択なさってよいと思います。

 

搾乳は、分泌過多になる場合もたしかにあるので難しいですが、数日のことですしあまり気にしなくてもよいように思いますよ。
 


※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー

※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください

 

乳頭亀裂になったときのケア方法

乳頭亀裂になったときは痛みが生じますので、授乳が苦痛に感じてしまいます。乳頭亀裂があっても赤ちゃんにとっては問題ありません。傷も数日で治ってきますので、授乳は続けても大丈夫です。しかし、傷が悪化すると授乳が苦痛になることもあるので、乳頭の出血や痛みが強い場合は搾乳して与えるなど、授乳をお休みして治すことも大切です。ケア方法について説明します。

 

保湿剤を塗る

乳頭が乾燥すると亀裂が悪化するため、乳頭亀裂の部分にワセリンなどの保湿剤を塗った後、ラップをあてます。ワセリン・馬油・ラノリン油などの低刺激の保湿剤は、そのまま授乳して赤ちゃんの口に入っても安全なものがあります。また、母乳には保護と殺菌効果があるため、乳頭亀裂部に母乳を塗る方法もあります。

 

授乳方法を変えてみる

乳頭の傷の悪化を防ぐために、乳頭亀裂の部分を赤ちゃんの口角に来るように含ませ方を工夫します。また亀裂が少ないおっぱいのほうから先に授乳するのもいいでしょう。痛みが強くなれば直接授乳をお休みしてください。

 

傷をガーゼやタオルで保護する

使い捨ての母乳パッドは乳頭が擦れてしまいますので、使用は中止してガーゼやタオルなどの柔らかい素材がおすすめです。

 

乳頭保護器を使う

乳頭保護器は乳頭に傷や痛みがある場合でも、保護カバーを使用して授乳できる商品です。赤ちゃんの口が直接傷にあたらないように乳頭を保護してくれるので、乳頭亀裂の悪化を予防できます。サイズがあるので、助産師に相談してください。

 

乳頭亀裂にならないための予防法

乳頭亀裂にならないように、次のことを工夫してみましょう。

 

抱き方を工夫する

授乳のときは、ママが楽な姿勢を保てるように工夫しましょう。クッションや枕などを利用し、赤ちゃんの口が乳頭の高さになるように調節して、赤ちゃんをママの体にフィットさせるように抱き、安定させます。横抱き・縦炊き・脇抱きなど、授乳のたびに抱き方を変更して、乳頭の一部分に負担がかからないようにします。

 

おっぱいの含ませ方を工夫する

赤ちゃんは乳頭に反射的に吸いついてきますので、手で乳房を支えて赤ちゃんが大きなお口を開けたときに、乳輪部まで深く含ませます。そして、赤ちゃんの口と乳頭の角度が合っているか確認します。赤ちゃんの唇が内側にめくれていたり、乳頭が痛くなるようであれば再度やり直します。授乳後に乳頭が丸くなっていないか、つぶれていなければじょうずに含ませられています。おっぱいは左右均等に授乳するように心がけてください。

 

乳頭・乳輪部マッサージをおこなう

乳頭や乳輪部が硬いときやむくんでいるときは、授乳前に乳頭・乳輪部のマッサージをおこないます。マッサージをおこなうことで柔らかくなり、開通が良くなって乳頭亀裂を起こしにくくなります。また、乳頭を突出させて赤ちゃんが吸いつきやすくする効果があります。

 

【マッサージ方法】
1.おっぱいを片手で持ち上げて、乳頭が正面を向くようにします。
2.親指・人差し指・中指で乳頭をつまみ、3秒圧迫します。乳頭が硬い場合は5~10秒かけてやさしく圧を加えながら圧迫します。乳頭・乳輪部の位置や方向を変えて、各1分程度圧迫します。乳頭や乳輪部が硬い場合は2~3分くらいマッサージしてください。
3.横方向、縦方向にもずらします。慣れてきたら柔らかくなるまでもみます。

 

赤ちゃんの口の外し方を工夫する

授乳後に、赤ちゃんの口を乳頭から外すときは乳頭を引っ張られないように赤ちゃんの口角に指を入れてから外すようにすると、乳頭が切れてしまうのを予防できます。

 

清浄綿は使用しない

乳頭を清浄綿で拭き取ると、保護の役目をしている皮脂を拭き取ってしまい、乾燥することがあるので使わないようにしましょう。また、乾燥予防のために、授乳後に保湿剤を塗るのもおすすめです。

 

おっぱいが張っているときは搾乳する

おっぱいが張っているときは乳輪部が硬くなるため、浅く含ませがちになります。授乳前に軽く搾乳することでおっぱいが柔らかくなって赤ちゃんが吸いやすくなります。

 


※参考:基礎知識(ベビー)「【医師監修】乳頭亀裂(乳頭裂傷)になったときのケア方法とならないための予防方法とは」【監修:医師 松井 潔 先生小児科 | 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長】

 

 

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