「更年期だから」と症状を見逃していて…


結婚と同時に、ほぼ寝たきりの義母の介護が始まりました。介護は覚悟していましたが、41歳という年齢から、妊娠するとは思っていませんでした。そんな中で思いがけず妊娠しました。ありがたいことでしたが、人生設計の立て直しを余儀なくされました。
義母の介護をしながら仕事も続けていたところ、切迫流産と診断され、安静が必要になりました。その後、無事出産。仕事は出産のタイミングで退職したものの、40代での育児は大変でした。出産して4、5年たったころから、ひとり暮らしをしていた足の悪い実母に認知症の症状が現れ、その介護も加わりました。自分のことを考える暇もありませんでした。
更年期症状と思っていたら急性心不全だった
50歳で閉経を迎えたころから、不眠や下痢などの症状が見られるようになりました。子どもや義母、実母など、自分以外の人には目配りや気配りをしていましたが、自分の不調はすべて更年期のせいだと、自分を納得させていました。
しかし、少し動くだけでも下痢をすることが多く、横になっている時間も増えました。咳も出ていた私を心配した夫が、「このままではいけない」と近所の病院に連れて行ってくれました。
自分では気付かなかったのですが、不整脈の一つである心房細動が確認され、血圧も測定できない状態でした。酸素マスクを装着し、近所の病院から救急車で救急病院へ搬送され、急性心不全と診断されました。
命に関わる経験をして思ったこと
その後、カテーテルという細長い器具を血管から心臓まで通して検査をおこない、心房細動の原因となる異常な電気信号を遮断するため、心筋の一部を高周波電流で焼灼するカテーテルアブレーション治療を受けました。入院期間は合計25日間でした。
突然、命に関わる状態になり、あまりの驚きに「これは現実なのだろうか」と思いました。しかし振り返ると、思い当たる症状がいくつもありました。
医師によると、横になって眠れなかったのは、心不全によって肺に水がたまり、横になると息苦しさや咳が悪化していたためだそうです。下痢については、心不全に伴う腸管のうっ血やむくみが関係した可能性があると説明されました。すべてを更年期のせいだと思い込んでいたことを、今振り返ると怖く感じます。
退院後は安静にする時間を設けるなど、無理をしないように過ごしました。通院して薬物治療と定期的な検査を続けた結果、3年後にはパートの仕事に復帰できました。
まとめ
私は、自分の不調を更年期のせいだと片付けていました。その陰に大きな病気が隠れている可能性を考えないまま、深刻な状態になるまで受診せずにいたのです。今回、命に関わる状態を経験し、安易に更年期のせいだと決め付けないことの大切さを痛感しました。今後は定期健診を受けるだけでなく、いつもと違う不調が続くときは医療機関に相談しながら、自分の体と付き合っていこうと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修:粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院 綱島女性クリニック院長)
著者:細野 えいみ/50代女性。41歳のときに初産。子どもといるとおばあさんに間違えられる。50歳で閉経。義母と実母の介護を経験。看護師やケアマネは資格あるが、国家資格をもう一つ取得しようと思ってた矢先に入院。人生100年と思い模索中。
マンガ:あさり
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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