「養育費を払え」子どもがいないのになぜ?
「娘と孫を捨てておいて、幸せそうに暮らしているなんて許せない!」
玄関を開けるなり、元義両親はものすごい剣幕で私を責め立ててきました。どうやら元妻から、「離婚後に妊娠がわかり、元夫に連絡したのに責任を取ってくれない」と聞かされていたようです。私はあまりの話に言葉を失いました。なぜなら……。
「あの、離婚したとき、俺たちに子どもはいませんでしたけど?」
私が冷静にそう答えると、元義両親は「娘は離婚後に妊娠がわかったと言っている! それに、『元夫との子に間違いない』とも言っている!」と主張してきました。
しかし、実は離婚するかなり前から夫婦関係は冷え切っており、長い間、夫婦生活もありませんでした。そのため、私にはまったく心当たりがなかったのです。
「DNA鑑定をしたい」元妻が焦り始めて…
そこで私は、事の真相をたしかめるため、その場ですぐに元妻へ連絡しました。すると、元妻は悪びれる様子もなく、信じられない言葉を口にしたのです。
「両親、そっちに行っちゃったんだ。ほら、離婚後に書類をやりとりしてたとき、あなたの引っ越し先を両親も見て知ってるから。それでね、あなたの子だから養育費払って!」
完全に開き直っている元妻に、私はあきれ果てました。
「いや、俺にはまったく心当たりがない。本当に俺の子なのかたしかめたいから、DNA鑑定をしたい」と伝えると、元妻は急に焦った様子で、「そ、そんなことしなくてもわかる! あなたに似てるから!」と言い張ります。
その不自然な態度に、横で通話を聞いていた元義両親も冷静さを取り戻した様子。彼らはいったん怒りを収め、娘から直接話を聞くため、自宅へと帰っていきました。
「実は…」ついに明らかになった真実
その後、元義両親に問い詰められた元妻は、離婚前から別の男性と不倫していたこと、そして子どもの父親がその不倫相手であることを白状したそうです。
しかし、妊娠が発覚すると、不倫相手の男性は逃亡。その後も連絡がつかず、ひとりで子どもを育てることになった元妻は、焦った末に両親にも嘘をついていたのでした。子どもが離婚後300日以内に生まれたことから、元妻は私に養育費を負担させられると思ったようです。
すべての事情を知った元義母は、「私たち親までだましてたの!?」と激怒。それまで私を責め立てていた元義両親の怒りの矛先は、一気に元妻へと向かいました。
その後、元義両親の説得もあって、元妻はDNA鑑定に応じ、私と子どもに血縁関係がないことがわかりました。ただ、鑑定結果だけで法律上の父子関係が自動的になくなるわけではありません。私は専門家に相談し、家庭裁判所で必要な手続きを進めました。
事態が落ち着いたころ、元義両親から謝罪の連絡がありましたが、私は冷静にこう伝えました。
「俺はもう、あなたたちの家族ではありません。これ以上、巻き込まないでください」
そうきっぱりと告げ、元義両親との関係を完全に断ち切りました。
◇ ◇ ◇
一方の言い分だけをうのみにしてしまうと、無関係な相手を傷つけたり、思わぬトラブルに発展したりすることもあります。
また、身に覚えのない責任を求められたときは、相手の言葉に流されず、冷静に事実を確認することも大切なのかもしれません。どんな事情があっても、自分の都合のために嘘をつき、他人に責任を押しつけることは避けたいですね。
【取材時期:2026年7月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。