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「救急車を呼んで!」元気な祖母から突然のSOS。平穏な日常を一変させた医師の診断とは【体験談】

今まで年齢を重ねても元気に1人暮らしをしていた人から、急に「動けなくなった」と連絡がきてビックリしました。事の始まりは、時が止まっているかのように毎年変わらない日常を過ごしていた祖母からの緊急電話でした。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師菊池大和先生
医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長

地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。
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「痛くて動けない。救急車呼んで!」

卒寿を迎えても元気で1人暮らしをしていた祖母は、15年前に脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう:背骨の中にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなり、神経が圧迫される病気)と診断され歩行の面では多少不自由さを抱えていました。ですが、ありがたいことに内科的には大きな異常もなく、通院は定期的な骨粗しょう症(こつそしょうしょう:骨の量や質が低下して骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気)の注射と経過観察のみで済んでいました。

 

近所に住んでいる孫の私の仕事が休みの日を狙って通院の計画を立てたり、地域包括支援センターの高齢者支援制度を活用して買い物支援やデイサービスに通ったり。ここ数年はまったく同じような日々を過ごしているので、祖母の周りは時が止まっているように感じていました。

 

事態が動き出したのはある日の早朝、私の自宅にかかってきた祖母からのSOSの電話でした。目が覚めてトイレに行こうと起きたら動けなくなったので、「救急車を呼んでくれ」と言うのです。今までも起床後すぐめまいを起こしたり、足がふわふわしたりして動けないという呼び出しは数多くありましたが、祖母自身の口で「救急車を呼んでほしい」と言うことはありませんでした。

 

診断名「いつのまにか骨折」

私が病院に駆けつけると、痛み止めの点滴をぶら下げてベッドに顔面蒼白で寝ている祖母がいました。腰が痛くて体を動かすことができず、その場で緊急入院が決まりました。

 

翌日のX線検査やCT検査の結果、脊柱管狭窄症ですでに圧迫されていた背骨の他に、2カ所の骨折が見つかりました。ですが、祖母には最近転んだことも、重いものを持つなど腰に負担がかかるような動きをした記憶もないと言います。

 

医師からは、「いつできたのかわからないけれど骨折していた『いつのまにか骨折』が原因だろう」と説明されました。事故や転倒などの明らかな外的要因がなくても、加齢や骨密度の低下によって、特に脊椎(背骨)で本人の気付かないうちに骨折する状態を指します。年齢により自然に背骨が曲がり、椅子に深く座る動作を日々繰り返すことでも背骨は圧迫され続け、それが今回神経に触れて急激に痛み出したとのことでした。

 

 

「姥捨山に捨てられる」

入院から1カ月。歩行器を使って院内を歩ける状態まで回復した祖母の姿を見送り面会室を後にしようとしていたところを、病院のケアマネジャーから呼び止められました。祖母の退院後の「次の段階」についての相談でした。骨折が再発する恐れがあるため退院後も今まで通りの1人暮らしは難しいという医師からの見解と、在宅介護はできないという私たち家族の意見が考慮され、近くにある介護老人福祉施設に一時入所が決まりました。その旨を祖母に伝えると、「病院から追い出されて、姥捨山(うばすてやま)に捨てられる」と激怒。

 

昭和一桁生まれの祖母にとって「親の面倒は子が見るのが当たり前」の世代であり、施設は精神障害者が入るところという古い固定観念が今も強く残っている様子でした。「施設入所」という言葉が、高齢の母親を置き去りにする「姥捨山」の物語と重なったのでしょう。

 

もちろん今の高齢者支援施設はまったくの別物です。広い施設は開放的で明るく、日々の運動やゲームはもちろん、季節ごとのイベントを企画するなど入居者を飽きさせず孤立させない配慮があります。病院のケアマネジャーの協力のもと、施設パンフレットを見せながら全力で祖母に入所のメリットを力説しました。

 

まとめ

その後、病院を退院したその足で施設に入所する日が、1週間後に決まりました。医師や施設の方は、頑張ってリハビリを行って自宅復帰を目指そうと言ってくれています。ですが、実際問題、祖母が再び家に帰ってきて、今まで通りの日常生活を送れるのでしょうか。どの選択が祖母にとって最良なのかわからないまま、入所に向けて指示された荷物の準備をしています。家主が不在の家はあまりにも静かです。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

監修:菊池大和先生(医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長)

著者:舘岡みつき/40代女性・会社員

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)

※一部、AI生成画像を使用しています。

 

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シニアカレンダー編集部

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