突然の退職連絡
ある朝、出勤すると、同じ部署で働いていた若い社員が退職したと上司から知らされました。しかも、本人からではなく、退職代行サービスを通じて連絡があったというのです。
前日まで普段通りに働いていたように見えたため、私は驚きました。同僚たちの間でも、「何も言わずに辞めるなんて」「直接話せばいいのに」といった声が上がりました。
私も最初は同じ気持ちでした。退職するなら、上司に事情を説明し、引き継ぎをしてから辞めるのが社会人としての筋ではないかと思ったのです。
職場の雰囲気を振り返る
しかし、しばらくして、その社員が働いていたころの様子を思い返しました。彼は以前、仕事について上司に何か相談しようとしていました。ところが上司は忙しそうに、「今は時間がないから後にして」「それくらい自分で考えて」と話を遮っていたのです。
ほかにも、若い社員が意見を出すと、「最近の若者はすぐ弱音を吐く」「昔はもっと厳しかった」と冗談交じりに言われることがありました。周囲は笑っていましたが、本人は困ったような表情をしていたのを覚えています。
そのときは深く考えませんでしたが、何度も話を聞いてもらえなければ、退職の相談さえ切り出せなくなるのかもしれません。「直接言えばいい」と思っていた私も、言いやすい環境だったかどうかまでは考えていませんでした。
話しやすい場を作る
その出来事をきっかけに、部署では職場のコミュニケーションについて見直すことになりました。上司と社員が定期的に短い面談をおこない、困っていることや業務上の不安を話す時間を設けるようになったのです。面談といっても堅苦しいものではなく、数分でも相手の話を遮らずに聞くことを大切にしました。
すると、これまで表に出ていなかった悩みや仕事の偏りが少しずつわかるようになりました。若い社員だけでなく、長く働いている人からも、「実は言いだせずにいたことがあった」という声が出ました。
退職代行を利用することについては、今でも驚きを感じます。ただ、その辞め方だけを見て「無責任だ」と決めつけるのではなく、本人がそこまで追い込まれた背景にも目を向ける必要があると感じました。
まとめ
時代の変化によって、私には理解しにくい行動が増えることもあります。しかし、行動だけを責める前に、そうせざるを得なかった理由を考えることも大切です。安心して相談できる職場であれば、突然の退職を防げる場合もあるかもしれません。これからは辞め方だけで人を判断せず、普段から声を上げやすい環境を作ることを意識したいと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:中村和幸/50代男性・会社員
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
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