「うそ…あなたなの?」両親が他界。過労で入院した私→病室に訪れた上司が“妹”を見て凍りついたワケ

20歳で保険代理店の営業として働き始めた私。人一倍稼ぎたいと思っていたのには理由があります。両親をすでに亡くしている私には、何よりも守りたい存在がいたのです。
それは一緒に住んでいる、10歳離れた妹でした。
実は妹とは血のつながりがありません。妹が7歳のころ、両親が児童養護施設から迎え入れ、養子として家族になりました。
血のつながりはなくても、私にとって妹はかけがえのない家族です。両親を亡くしたあとも、「私がこの子を守らなければ」という思いだけで毎日を過ごしていました。
妹を育てるために働き始めた私
私は20歳で保険代理店の営業職に就職しました。
営業は歩合制だったため、頑張った分だけ収入につながります。妹を育てるために少しでも多く稼ぎたくて、その仕事を選んだのです。
とはいえ、社会人になったばかりの私にとって営業の仕事は決して簡単ではありませんでした。
私が配属されたのは、23歳という若さで社内トップクラスの営業成績を誇る女性上司のチーム。その上司はお客様との会話がとてもじょうずで、自然な流れで契約につなげていきます。
ある日、上司は私にこう話してくれました。
「保険営業は中途半端な気持ちでは続けられない仕事よ。私たちは保険を売っているだけじゃない。お客様が安心して暮らせるよう支える仕事なの」
厳しい指導でしたが、その言葉にはいつも相手を思いやる気持ちがありました。上司と一緒に働くうちに、私は「この人のように、お客様から信頼される営業になりたい」と思うようになっていったのです。
必死に働いた結果
妹の生活を守りたい一心で、仕事に打ち込んだ私。休日も勉強を重ね、営業先を回り続ける毎日を送っていたある日のこと、ついに体調を崩してしまったのです。
病院で診察を受けた結果、疲労の蓄積による体調不良と診断され、そのまま1週間ほど入院することに……。入院中は、両親を亡くしてから何かと助けてくれていた親戚に、妹の生活を見てもらうことになりました。
入院して数日たったある日、入院したことを知った上司は、激務の合間を縫って病室までお見舞いに来てくれました。
「本当に心配したんだからね」
その言葉を聞いた私は、自分が無理をしすぎていたことをようやく実感しました。
思いがけない再会
ちょうどそのとき、学校帰りの妹が私の病室に顔を出しました。その妹の姿を見た瞬間、上司は驚いた表情でしばらく固まってしまったのです。
そしてようやく、「まさか……うそ……あなたなの!?」と言ってから、絞り出すような声で妹の名前を呼んだのです。妹も上司の顔をじっと見つめ、ハッとしたように「もしかして……◯◯お姉ちゃん?」と声を上げました。
話を聞くと、上司も幼いころに児童養護施設で生活していたそう。妹と同じ施設で過ごしていた時期があったというのです。
2人は施設で一緒に過ごした日々を懐かしみながら、再会を喜び合っていました。その姿を見て、私はこんな偶然があるなんて、と胸がいっぱいに……。
妹が席を外した後、静かにこう話してくれた上司。
「私も施設で育ったから、不安を抱えて生きる人の気持ちが少しだけわかるの」
「だからこそ、万が一のときに支えになれる仕事がしたくて、この仕事を選んだのよ」
その言葉を聞き、私は改めて上司を尊敬しました。
そして退院後、私は無理をしすぎないよう、体調にも気を配りながら仕事を再開することに。上司の指導のおかげで少しずつ営業として成長し、努力を重ねた結果、トップクラスの営業成績を残せるまでになりました。
◇ ◇ ◇
今では休日に上司と妹と3人で一緒に食事へ行くこともあります。両親を亡くしたときは先の見えない毎日でしたが、家族を支えたいという一心で働き続けたからこそ、素敵な出会いにも恵まれたのだろうと思っています。
あの日の偶然の再会は、私たち3人にとって一生忘れられない出来事になりました。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
1つ目のエピソードでは、両親を亡くした女性が、血のつながらない妹を守るために必死で働きます。無理がたたって入院した先で、妹と上司の思いがけない縁が明らかになるのでした。
続く2つ目のエピソードでは、実の妹に婚約者を奪われた女性が登場します。深く傷つき、妹とも距離を置いていた女性でしたが、数年後、妹と元婚約者の結婚式で思わぬ形の再会を果たすことになり……。
私を捨て妹を選んだ元婚約者の式へ「惨めな姿を見せに来たの?」⇒私の正体を知り、結婚式はうわの空!

30代半ば、私は長年付き合ってきた婚約者との結婚を控えていました。仕事も順調で、そろそろ結婚式場を探そうと話していたのです。
しかし、幸せの絶頂にいた私の耳に、不穏な噂が届き始めます。それは婚約者が「他の女性と遊んでいるらしい」という内容のものでした。
最初は信じたくありませんでしたが、最近の彼は仕事の出張を理由に私を避け、連絡もおろそかになっていました。不安に耐えかねて電話をしても、彼は「相部屋だから話せない」「モテる俺を選んだことに自信を持て」とはぐらかすばかり。
私の両親への挨拶も「忙しい」の一点張りで先延ばしにされ、私の心には少しずつ、でも確実に不信感が募っていきました。
その違和感は、最悪の形で現実となります。なんと彼は浮気をしており、相手は私の実の妹でした。
それも半年も前から関係を持っていたという事実に、私は言葉を失いました。妹はわざと私に「お姉ちゃんの彼氏、浮気してるよ」と吹き込み、混乱する私の姿を裏で笑っていたのです。
しかしついに黙っていられなくなり、私に暴露しました。
最低な婚約者
あまりの衝撃に泣き崩れる私。そんな私を見下ろしながら、彼は平然と信じられない言葉を吐き捨てました。「悪いけど、やっぱり若い子のほうがいいんだよね。お前みたいな年齢のいった女より、妹のほうが素直でかわいいし」
同じ年齢である彼から「女は年齢が上がると価値がなくなる」と断言され、私は自分の存在そのものを否定されたような深い絶望に突き落とされました。
怒りに震える私に、元婚約者はさらに残酷な本音を語り始めました。彼が私と結婚しようとしたのは、愛していたからではなく、私の学歴と仕事の実績が、彼が働く一族経営の会社で有利に働くと思ったからだというのです。
「パートナーとして最高だと思ったんだけど、最後のほうはめんどかったわ」
彼は妹と付き合い続ける一方で、私との婚約をキープし、どちらが自分にとって「得か」を天秤にかけていました。そして、若くて操りやすい妹を選び、私を捨てたのです。
私は家族も、愛した人も、積み上げてきた自信も、すべてを一度に失いました。
久しぶりの連絡
それから数年後、私は妹と縁を切り、静かに暮らしていました。しかし、あるとき突然元婚約者から連絡が入ったのです。
電話越しの彼は、以前と何も変わっていない傲慢な口ぶりで「妹と結婚することになった」と報告してきました。
それだけならまだしも「どうせまだ独身だろ? 意地を張らずに自分の年齢を考えなよ。そんなかわいげのない性格じゃ、誰も相手にしてくれないだろ」と、相変わらず私をあざ笑うのです。
私はその言葉を黙って聞き流し、ひと言だけ告げました。「変わらないのはあなたも同じね」と。
うわの空の結婚式
そして迎えた、妹と元婚約者の結婚式当日。親族待合室に現れた私を見て、彼は信じられないといった様子で目をむきました。
しかしすぐに、「嫌がらせのつもりか? いくら妹が新婦でも来ないだろ! それともわざわざ惨めな姿をさらしに来たのか?」と、勝ち誇ったように笑みを浮かべます。私は1通の招待状を見せて言いました。
「私は『本家の跡取りの婚約者』として招待されたの」
その言葉を聞いた瞬間、彼の顔から一気に血の気が引いていくのがわかりました。私の婚約者は、元婚約者が逆立ちしても勝てない本家の跡取り。会社の中でも一番の発言権を持つ、一族の中心的な存在だったのです。妹と元婚約者にとって、この結婚式は一族の親戚に結婚の挨拶をする場でもありました。
数年前、絶望のどん底にいた私を救い、やさしく支え続けてくれた婚約者の彼です。そんな彼が、まさか私を捨てた男のいとこだったとは、知ったときには私も驚きを隠せませんでした。
裏切り者の末路
「仕返しのために近づいたんだろ!」と取り乱す元婚約者。しかし、本家の人々はすでに妹の素行の悪さや、彼らが私を裏切った経緯を婚約者から聞いていました。
私はさらに、混乱する彼に最後の一撃を与えました。妹が実は彼と付き合っている間も他の男性と関係を持っていたことを地元の友人から聞いていました。手元には証拠もあるのです。
「俺は何も知らずに籍を入れたんだぞ! どうすればいいんだ!」
挙式直前、幸せの絶頂から一転。これから一生を共にするはずの相手が、自分を裏切り続けていた事実に、彼は顔面蒼白になって震えています。
冷めた目で彼を見つめた後、私はスマホから彼へ「式が終わったら見てね」と妹の浮気の証拠を送り、婚約者の待つ席へと戻りました。彼は式の間ずっと顔面蒼白で、心ここにあらずといった様子でした。
結婚式は、新郎がうわの空の中なんとか終了。式後、私の送った証拠を突きつけられた妹は大パニックだったようです。離婚を巡り、現在も話し合いが続いていると聞きました。
長い間、妹と元婚約者の裏切りが心のとげとなっていましたが、ようやく解放された気がします。彼らには相応の報いが訪れたのでしょう。あのとき彼との縁が切れたからこそ、今の幸せをつかむことができました。
◇ ◇ ◇
身勝手な価値観で人を傷つけ、他人の幸せを奪うことで自分を満たそうとしても、その先に本当の安らぎはないでしょう。不誠実な裏切りの代償は、いずれ自分に返ってくるものです。
目の前の人を大切にしながら誠実な関係を築くことこそが、たしかな幸せへとつながっていくのだと気付かされるエピソードでした。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
いかがでしたか?
今回は、妹との関わりを通して、姉たちが家族の絆や裏切りに心を揺さぶられるエピソードをご紹介しました。
血のつながりはなくても、大切に思ってきた妹が思いがけない縁をつないでくれることもあります。一方で、血のつながった実の妹であっても、大切な人を奪われるような裏切りをされれば、これまでの関係を見つめ直さずにはいられませんよね。
家族の形は、血のつながりだけで決まるものではありません。相手を思いやる気持ちが絆を深めることもあれば、自分の心を守るために距離を置くことが必要な場合もあるのだと思います。