高級ホテルで元カノと再会!
A美と別れたあとの僕は、彼女を見返したいという気持ちもあって、がむしゃらに働きました。
少しずつ任される仕事が増え、数年後には部署をまとめる立場に。収入も上がり、生活にも以前より余裕ができました。気づけば仕事にやりがいを感じるようになり、いつしかA美への未練もなくなっていました。
そんなある日、会社の創立記念パーティーを開くことに。僕はパーティー運営の責任者として、会場である高級ホテルを、同じく幹事である同僚と訪れました。
フロントへ向かうと、受付に立っていた女性と目が合ったのですが……なんと、そこにいたのはA美だったのです。
「あの……A美だよね? ここで働いてるの?」
僕が声をかけると、A美は驚いた顔をしたあと、僕と隣にいた同僚をじろじろと見ました。
「まさか宿泊するの? あなたみたいな貧乏人が、こんなホテルに来られるようになったんだ?」
「いや、今日は宿泊じゃなくて……」
するとA美は鼻で笑ったのです。
「じゃあレストラン? ここ、結構高いよ。お金ないなら無理しないほうがいいんじゃない?」
責任者だと知った元カノは…
あまりの言い方に、同僚が「ずいぶん失礼な言い方ですね」と口を挟みます。しかしA美は「私たち、昔付き合ってたんです。事情を知らない人が口出ししないでください」と悪びれる様子はありません。
そこへ、ホテルの宴会担当者がやってきました。
「お待たせして申し訳ございません。本日の創立記念パーティーの責任者さまでいらっしゃいますか?」
「はい。本日はよろしくお願いします」
「よろしくお願いいたします。では、ほかの皆さまが到着される前に、一度会場をご案内いたします」
すると、会話を聞いていたA美の表情が一変。
「え…責任者…?」
状況を飲み込めないホテル側の担当者は「お知り合いですか?」と不思議そうにしています。
僕が詳しい関係には触れず、「昔からの知り合いなんです」と答えると、すかさず同僚が口を開きました。
「実は先ほど、こちらのフロントの女性から、彼に対して『あなたみたいな貧乏人が、こんなホテルに来られるようになったんだ?』と、見下すような発言がありました」
ホテル側に失言が伝わって
それを聞いた担当者は表情を変えました。
「大変申し訳ございません。お客様にそのような発言を?」
「ち、違うんです! 昔付き合っていた人だから、冗談で……」
慌てて弁解しているA美。僕はそれ以上追及せず、「これ以上大事にするつもりはありません」と伝えました。
ただ、最後にひとつだけ言いました。
「僕だからまだいいけど、ほかのお客さんにも同じような態度を取らないようにね」
A美は何も言い返せず、うつむいていました。
後日、ホテルの宴会担当者から改めてお詫びの連絡がありました。A美には接客態度について指導をしたそうです。
昔はA美を見返したいという気持ちもあって仕事を頑張っていましたが、今ではそんなことを考えることもなくなりました。
今回の再会で、誰かを見返すことより、自分が納得できる毎日を送ることのほうが大切なのだと改めて感じました。これからも周囲と比べることなく、自分のペースで仕事に向き合っていきたいと思います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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