私を立ててくれた妻
妻は、子どもたちに事あるごとに、「ごはんを食べられるのも、学校へ行けるのも、パパのおかげよ」と言い聞かせていました。
本当は、妻の支えがあったからこそ、家族の生活を成り立たせることができたのだと思います。それでも妻は、子どもたちの前でいつも私を立ててくれました。
子どもたちも妻の言葉に素直にうなずき、成長していきました。そんな姿を見るたび、私はうれしく感じていました。
子どもの初任給を知って固まった妻
やがて上の子が就職し、初めての給料日を迎えました。
子どもが母親である妻に給与明細を見せたところ、それを見た妻の表情が固まりました。子どもの初任給が、勤続30年になる私の給与とそれほど変わらなかったからです。
長く働いてきた私の給与と、働き始めたばかりの子どもの給与が大差ない。その事実に、私は何とも言えない気持ちになりました。
私には知らされなかった冬のボーナス
その後、子どもに初めての冬のボーナスが支給されました。しかし、妻はその金額を私に教えようとはしませんでした。理由は、子どものボーナスが、私の受け取るボーナスよりもはるかに高額だったからです。
子どもに身長を抜かれたときや、腕相撲で負けたときは、寂しさを感じながらも、成長をうれしく思う気持ちがありました。しかし、子どもの初任給が長年勤めてきた私の給与と大差なく、子どものボーナスは私よりも多いと知ったときは、ただただむなしい気持ちになりました。
これまで家族のために働いてきた年月を思うと、簡単には気持ちを整理できなかったのです。私以上に複雑な思いを抱いていたのは、長年連れ添い、私を支え続けてくれた妻だったのかもしれません。
まとめ
子どもの成長や社会人としての門出は、もちろん喜ばしいことです。その一方で、給与の金額を目の当たりにして、自分の長い会社員生活を振り返り、喜びだけでは言い表せない感情が残りました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:荒木 仁/50代男性・会社員
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように!
シニアカレンダー編集部
「人生100年時代」を、自分らしく元気に過ごしたいと願うシニア世代に有益な情報を提供していきます!