左半身が動かないまま1週間受診せず
ある日、母から「お父さんの左半身が動かなくなって、もう1週間たっている」と電話がありました。母の声は、看病で疲れていたからか、いつもより小さくかすれていました。
父は左半身が動かない状態にもかかわらず、「そのうち治る」と考え、病院を受診していませんでした。さらに「人に迷惑をかけたくない」と、母が子どもたちへ連絡することも止めていたそうです。
実際に父と会うと、母の言葉通り左半身が動いておらず、私は「なぜもっと早く連絡してくれなかったのだろう」と思いました。同時に、両親の「人に頼りたくない」という思いの強さを痛感しました。
1カ月前の転倒が影響か
実家に到着後、父の状態を見てすぐに救急車を呼びました。父は緊急搬送され、そのまま頭部の手術を受けることになりました。
母から話を聞くと、父は約1カ月前に階段から落ちて頭を打っていたのだとか。医師からは、その頭部打撲が影響した可能性があり、脳を覆う硬膜と脳の間に血液がたまって脳を圧迫する慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ/脳を覆う硬膜と脳の間に、時間をかけて血液がたまる病気)だと説明されました。頭を打ってからしばらくたって症状が出ることもあるそうです。
父は転倒したときも、「大丈夫だろう」と考え、病院を受診しなかったそうです。その後、左半身が動かなくなってからも1週間受診せず、私が駆けつけたときには手術が必要な状態になっていました。
私は「父がもっと早く病院を受診していれば」と深く後悔しました。
連絡頻度を見直すことに
この出来事をきっかけに、私は両親との連絡頻度を見直しました。現在は3日に1回ほど電話をし、体調や生活の変化をこまめに聞くようにしています。
またきょうだい間でも親の異変や生活スタイルの変化などがあれば、情報を共有することにしました。
私の両親は、子どもに心配をかけたくないという思いからか、「大丈夫」と言いがちです。しかし、ささいな違和感も見過ごさず、事前に情報を共有しておけば、きょうだいで落ち着いて対応しやすくなり、両親の異変にも気付きやすくなると感じています。
まとめ
今回の出来事で、「連絡がないから元気にやっているだろう」という思い込みがいかに危ういかを実感しました。離れて暮らしていると、両親の小さな変化に気付くのは難しいものだと感じました。この経験以来、日ごろからこまめにコミュニケーションを取ることを意識するようになりました。
医師による解説:片側のまひは救急受診のサイン
片側の手足が動かない、ろれつが回らない、急に歩けないといった症状は、脳卒中など命に関わる病気のサインである場合があります。また高齢者では、軽い頭部外傷をきっかけに、数週間から数カ月後に慢性硬膜下血腫が生じ、症状が出ることがあります。症状がある場合は様子を見ず、救急車を呼ぶなど早急に受診することが大切です。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修:菊池大和先生(医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長)
著者:おやまけいこ/40代女性。18年間事務職として働いた後、結婚を機に転勤族の夫とともに全国各地で暮らすように。現在は、場所を選ばずできる在宅ワークを中心に活動している。趣味はランニングやジムなど体を動かすことと、図書館でゆっくり本を読むこと。
イラスト:山口がたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)
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