新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、日本産婦人科医会は2月3日に以下のような妊婦さん向けの注意文をウェブサイトで公表しました。
1 2020 年 1 月から,中国(湖北省武漢)を中心にコロナウイルスによる肺炎が流行しています.1 月 31 日 WHO が緊急事態を宣言し、わが国でも 2 月 1 日から厳重に取り扱われる指定感染症となっています。
2 妊婦さんは本症に対しては、インフルエンザ予防と同様に「ひとごみを避ける」、「手洗い・消毒(アルコール等)」、また、マスク着用などを励行してください。さらに心配なことは産婦人科の主治医にご相談ください。
3 症状はかぜ症状と同様で、発熱が認められないものもあるとされていますが一般に発熱等をともない、肺炎を発症して重症になっていることが報告されています。
4 妊娠中に感染すると妊婦さん自身の症状が多少重くなる可能性がありますが報告がなく不明です(判明次第、情報を追加します)。
5 現在は発症例が地域でかぎられているようですが今後の国内での発症(流行)の状況は報道等で十分注意して情報を得てください。
6 感染は飛沫感染(咳、くしゃみ、つば)接触感染(ドアノブなどからも含めて)で感染するとされており、潜伏期(うつってから発症するまで)は数日から10日程度と報告されています。またこの潜伏期でも感染力があることが示されていますので注意が必要です。
*今後さらに新たな情報を追加していく予定です。
2020年2月6日(木)12:00の段階では、日本における妊婦さんへの感染の情報はありません。ですが、妊婦さんは妊娠前よりも免疫力が低くなっているので、通常よりも風邪などの感染症にかかりやすく、症状が重症化しやすい状態です。過度に恐れる必要はありませんが、正しい情報を得て、しっかり感染予防をおこないましょう。
※2020年2月10日(月)「2020年2月6日(木)12:00の段階では、日本における妊婦さんへの感染の情報はありません。」に修正いたしました。