帰宅すると部屋に異変が!
夜勤を終え、朝になって自宅へ戻った僕。自分の部屋に入ると、思わず言葉を失いました。机からベッドまでなくなり、代わりに見覚えのない段ボールや荷物が置かれていたのです。
慌てて「なにこれ!?」と叫ぶと、妻が姿を現して「今日からお父さんとお母さんもここで暮らすから。あなたの部屋、2人に使ってもらうことにしたの」と、あっさり言い放ったのです。
妻は以前から「いつか両親とも一緒に暮らしたい」と話していました。しかし、僕は一度も同居に同意した覚えはありません。僕の私物は捨てられてはいなかったものの、勝手に段ボールにまとめられ、別の部屋へ移されていました。
「なんで僕に相談しないで決めるんだよ!」と声を荒らげると、すでにリビングにいた義母が「あなたは夜勤で家にいないことも多いんだから、いいじゃない」と口を挟んできました。
さらに義父まで「家族なんだから譲ってくれよ。俺たちの家も古くなってきたし、娘には前から一緒に暮らしたいって話してたんだ」と言う始末。
そのまま不動産屋へ
以前から妻は、僕より両親の意見を優先することがありました。ずっと耐えてきましたが、今回ばかりは我慢の限界です。「もういい!」と妻に告げ、僕はその足で近所の不動産会社へ向かいました。
そして、不動産屋で「家と土地を売るとしたら、どれくらいになりますか?」と相談。査定をお願いすることにしたのです。
実は少し前、会社から「支店へ転勤してくれないか」と打診されていました。挑戦してみたい仕事でしたが、引っ越しが必要なため即答できず、妻と相談して決めるつもりだったのです。
しかし今回の一件で、僕の気持ちは大きく変わりました。
予想外の査定結果に…
後日、提示された査定額を見て、僕は目を疑いました。周辺の土地価格が上がっており、予想以上の金額になっていたのです。住宅ローンを完済しても、新生活を始めるには十分な金額が残りそうでした。
その日の夜、家の査定をしたことを妻に伝えると、「え!? なんでそんなことするのよ!」と大慌て。義両親も「私たちはどうすればいいのよ!」「なんで俺たちに相談しないんだ!」とパニックになっています。
「僕に何の相談もせず、ここで暮らすことを決めたのはそっちだろ」と返すと、妻は「それはそうだけど……」と、しどろもどろに。妻はなおも「両親と暮らせたほうが私も安心なの!」と訴えてきましたが、僕が許せなかったのは義両親との同居ではなく、僕の意思を無視して、僕の家を勝手に使っていることでした。
妻との溝は埋まらず
その後、何度も話し合いましたが、妻は「家族なんだからもっと私たちを大切にしてよ!」と主張。「僕だって家族だろ。なのに僕の意見は聞かなかったよな」と伝えても妻の考えは変わらず、僕たちの溝は埋まりませんでした。
結局、妻とは離婚し、僕は転勤の話を引き受けることに。妻と義両親が退去したあと、必要な手続きを済ませて正式に売却しました。その後は転勤先の近くに新たな住まいを見つけ、新生活をスタートしました。
あの日、夜勤明けに帰宅して自分の部屋がなくなっていたときは、正直、ショックだけでなく怒りもありました。けれど今思えば、あの出来事がなければ、僕は自分の意思をないがしろにされる生活をずっと続けていたかもしれません。
家を手放したことで、自分の居場所を取り戻せた気がしています。これからしばらくは自由気ままに、ひとりの時間を楽しむつもりです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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