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足首にしこりが。静脈瘤を疑うも血管炎から背中の激痛へ。やがて判明した思わぬ病名【医師解説あり】

最初は、足首にできた小さなしこりでした。静脈瘤(じょうみゃくりゅう:静脈が拡張し、こぶのように浮き出る状態)かもしれないと思って受診すると、血管に炎症が起きていることが判明。その後いったん症状は落ち着いたものの、約1カ月後には背中や脇腹に強い痛みが現れました。検査を重ねた末、最初の違和感から約2カ月後に思いがけない病気が判明したのです。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師菊池大和先生
医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長

地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。
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足首のしこりから始まった異変

最初に違和感を覚えたのは、靴下をはこうとしたときでした。左のくるぶしあたりに、硬くコリコリとしたしこりがあることに気付いたのです。

 

「こんなの、あったかな?」

 

気になったものの、以前からあったような気もして、そのときは様子を見ることにしました。

 

ところが数日後、くるぶし付近の血管に沿うように、薄く赤い発疹が現れ始めました。立ち仕事をしていた私は静脈瘤かもしれないと思い、近くの形成外科を受診しました。

 

エコー検査を受けると、血管に炎症が起きているとのことで、詳しい検査を勧められ、総合病院を紹介されました。

 

総合病院で検査を受けると、膠原病(こうげんびょう:免疫の異常などによって、全身のさまざまな臓器や組織に炎症が起こる病気の総称)に関連する血管炎の可能性も考えられるものの、この時点では断定できないとのことでした。しばらく経過を見ることになりました。

 

症状が治まった矢先に背中へ痛み

ほかに症状はないまま、約1カ月が経過しました。くるぶし付近の症状も自然に良くなってきたため、私は「もう大丈夫なのかな」と思っていました。

 

ところが、突然別の異変が現れました。

 

ある朝、起きたときに背中や脇腹が「ピキッ」と痛んだのです。神経痛のような痛みを感じ、今度は内科を受診しました。

 

CT検査を受けたところ、肺に白いもやのような影が見つかりました。肺炎の可能性もあるとのことで採血を受けると、炎症反応が高いこともわかりました。再び総合病院で詳しく調べてもらうことになりました。

 

そして翌日、総合病院を受診した日に初めて発熱し、体温は39度まで上がりました。

 

 

検査の結果、判明した病名は

最初の違和感から約2カ月後、詳しい検査の結果、「結核(けっかく:結核菌によって起こる感染症で、主に肺に病変が生じる病気)」と診断されました。医師からは、最初に現れた足のしこりや血管の炎症についても、結核との関連が考えられると説明されました。

 

医師からは、たんなどを通じて周囲に結核菌を排出している状態ではないとの説明を受け、通院しながら内服治療を受けることになりました。

 

その後、結核性胸膜炎(けっかくせいきょうまくえん:肺の表面や胸壁の内側を覆う胸膜に炎症が起こる病気)も起こし、39度前後の発熱が1週間近く続きました。背中の痛みも激しく、呼吸をすることさえつらく感じました。

 

約9カ月にわたる内服治療を終え、医師から治ったと告げられました。痛みは徐々に和らいだものの、完全になくなるまでには2年ほどかかりました。現在は痛みもありません。

 

治療中は医師だけでなく、保健所の方にも支えていただきました。長期間にわたって丁寧に対応してくださったことに、今でも感謝しています。

 

まとめ

最初は静脈瘤かもしれないと思っていた足首の異変から、最終的には自分が想像していなかった病気がわかりました。この経験以来、私は体に現れた小さな変化を「いつものことだろう」と決めつけず、自分の体に目を向けるようになりました。何げない違和感でも、後から振り返ると体からのサインだったのかもしれないと感じています。

 

医師による解説:現在も注意したい結核

結核は現在も国内で発生している感染症です。肺だけでなく胸膜などに影響が及ぶこともあり、症状の現れ方には個人差があります。

 

結核は現在も国内で見られる感染症

結核は、結核菌によって起こる感染症です。患者数は以前より減少していますが、現在も国内で発生しており、2025年には9,899人が新たに結核患者として登録されています。

 

肺以外にも症状が現れることも

結核では、せきやたん、発熱、呼吸困難などが見られることがあります。また、肺以外の部位に病変が及ぶこともあります。胸膜に炎症が起こる胸膜炎では、胸の痛みや呼吸困難などが現れることがあります。

 

結核治療は長期間にわたることも

結核は、複数の抗結核薬を一定期間服用して治療するのが一般的です。標準的な治療期間は6~9カ月とされ、病状などによって治療期間は異なります。

 

結核は適切な治療が可能な病気ですが、せきやたんが2週間以上続く、微熱や体のだるさが続くといった症状がある場合は、早めの受診を検討するとよいでしょう。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

監修:菊池大和先生(医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長)

著者:鈴藤さやか/30代女性・主婦

イラスト:sawawa

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年9月)

 

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