長引く新型コロナウィルスの猛威により、“コロナ疲れ”とも呼ばれている、新型コロナウイルスの影響による疲労が蓄積している人が増加しているそうです。コロナ疲れは、自分がかかってしまうかもしれない、または人にうつしてしまうかもしれないという新型コロナウイルス自体への心配や、経済的不安や閉塞感などから、気持ちが落ち込んだり不眠などの症状が出てしまったりする状態をいいます。
新型コロナウイルスに感染しなくても、ウイルスに関して不安を持ち続け心配し続けている状況は、人々の心に知らず知らずのうちにかなりの負担を強いています。毎日緊張して生活していると、家にいるだけなのに極度の疲労を感じます。できるだけコロナ疲れを蓄積させないように、どのようなことに気を付ければいいのでしょうか。
不安や疲れの正体を明かそう
不安や疲れを感じたら、どうしてそれらを感じているのか紐解いてみてください。
たとえば、
「これからどうなるんだろう?」
→収入が途切れることへの不安、体調を維持できるか不安など
「とても疲れている」
→子どもとずっと一緒にいることが大変、漠然とした不安が疲れを倍増させているなど
なぜ不安を感じているのか、どうして疲れているのかを紐解き、紙に書き出してみてください。そこから、自分の手で解決できることとできないことに分けましょう。この際、自分だけで解決しようとは思わずに、家族や友人と協力してできないかと考えるのを忘れずに。1人で背負ってしまうとそれがまたストレスになりかねません。
解決できそうであれば試してみる、できなそうであればいったん置いておく、これによって解決できることが増えていれば実質、不安は減っていることになります。紙に書き出して解決したものには線を引くなどして問題が減っている状況を可視化すると効果的です。
不安は漠然としていればしているほど、人の心を暗闇に引きずり込みやすくなります。
気分が落ち込んだら試したいこと
外に軽々しく出られない今、家にずっといることも気分を落ち込みやすくします。家にいて、気分が落ち込んできたなと思ったら次のことを試してみてください。
■深呼吸
心の不安を軽減させるのに、簡単にできて効果が高いのが深呼吸です。気分がモヤモヤしているなと思ったら、背筋を伸ばして何も考えず、ゆっくり深呼吸してみてください。緊張や不安でこわばっている体が少しラクになるかと思います。
■体操
ラジオ体操やストレッチなど簡単な体操をすることで、緊張を和らげることができます。不安に襲われそうになったら、何も考えず体を動かしてみましょう。
■楽しいことを考えてみる
新型コロナウイルスの流行が落ち着いたらやりたいことを考えてみましょう。なるべく気分が楽しくなることを考えるのがポイントです。家族みんなで、こんなことをしたいね! と話すのもおすすめです。
新型コロナウイルスを特別視しない
コロナ疲れは新型コロナウイルスに関するストレスによるもの。今まで通りの生活をすることが難しい中、ストレスを感じるなというのが無理な話かと思います。ただ、多かれ少なかれストレスは今までも感じて生きていたはず。新型コロナウイルスの心配がなくなっても異なるストレスはやってきます。ストレスの形が変わっているのだと捉え、新型コロナウイルスにとらわれて不安を増大させず、いつもやっている自分なりのストレス軽減法を実行されるのもおすすめです。
実はコロナ疲れを感じやすいのは、新型コロナウイルスで世界がパニック状況になっている今だけではありません。新型コロナウイルスが落ち着いてきたときこそ、コロナ疲れを感じる人が増加するとも考えられています。今はみんな緊張していますが、状況が落ち着くと気が緩みます。疲れは後からどっとくるものです。
新型コロナウイルスの流行が終息したときに体調がおかしいなと思ったら、コロナ疲れについても疑ってみてください。