産後、友人と会う機会が減ってしまい、さらには仲の良い友人が近くにおらず夫も仕事で忙しいと、日々の話し相手が子どもだけになりがちです。子どもはかわいいけれど、自分の気持ちを吐き出せない、理解してくれたり共感してくれたり、自分の存在を認めてくれる人がいない日々が続くと、人は孤独を感じやすくなります。孤独を感じ続けると産後うつになることも。
子育てをしているなか、閉塞感や孤独を感じたときにできるだけ避けたほうがよい行動を紹介します。
1. SNSを見る
友だちは何をしているのだろうと軽い気持ちでSNSを見たら、友人の充実した日々の投稿を目にし、自分の今の生活と比較し暗い気持ちになってしまう……。多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。
SNS映えと言われるように、SNSに投稿されるものは基本的には自慢したいもの、誇れるものが占めています。そこによほどの意味がないかぎり、多くの人は自分が惨めだと思うことはあまりアップしないものです。
まず、SNSを見て暗い気持ちになってしまったら、自慢したいもの、誇れる部分のみを切り取って見ていると考えましょう。自分の生活と比較することは決してしないように。そしてできれば、自分がそれらを明るい気持ちで見られる日まで見るのをやめましょう。連絡網などで利用しているという場合もあるかもしれませんが、基本的には見なくても生活していく上で問題はないはずです。
2. 自分を責める
人と話す機会が減ると、自分自身を見つめる機会も多くなります。小さな子どもを育てながら、家事をするのは本当に大変です。自分を褒めることが得意な人は、ぜひ自分を褒め続けてあげてください。褒めることが苦手な人は、自分の悪いところばかりが気になりだしたら要注意。
子どもにイライラしてしまった、家事をうまくこなせなかった、人をうらやんでばかりいる自分は性格が悪いのではないか……。友人などと話していれば、時に辛らつな意見があったとしても自分を受け入れてくれている、認めてくれていると感じることができます。しかし、ひとりでいるとそうもいきません。自分を責め始めてつらくなってしまったら、いったん自分自身について考えるのは止めましょう。
気のおけない仲間と過ごした楽しい日々を思い出したり、自分には味方がいるのだと考えてみるなど、いったん、ネガティブな思考を断ち切ってみてください。どうしても悪い方向に考えてしまうときは、読書や絵を描くなど自分が没頭できることに時間を割いてみましょう。赤ちゃんの世話でそんな時間がないわ、と思った場合は、5分、10分でも結構です。
3. 信頼していない友だちと連絡をとる
憂うつな気分のときに、特に信頼していない友だちと連絡をとることもできれば避けたいことの1つです。自分と意見があまり合わない、共感できない人と連絡をとったり、会ったりすることは、視野を広げるために必要なことではあります。けれど、自分が弱っているときに、人と話したいからという理由のみで信頼していない人と連絡をとり、納得いかないことを言われてしまった場合、相手に悪気はなくとも心に打撃を受けてしまう可能性があります。
あなたに言われたくないわ、と思うような相手とは、心が弱っているときに連絡をとるのは避けましょう。
子ども以外、誰とも話さないで1日が過ぎて孤独感や閉塞感を感じ、つらい気持ちになっている場合、あなた自身を暗い気持ちにしているのはあなた自身です。それは誰でも起こりうることで、暗い気持ちにしている自分を責めることはありません。そういった状況を脱却する1つの手段として、つらい気持ちを感じたら、その気持ちは自分自身で消去できなくとも減らすことができるのだと考えてみましょう。ただし、無理は禁物です。自分では減らせないと思ったら、専門家などの力を借りるようにしてください。
イラスト/sawawa