2歳を過ぎたら意識したい!子どもに響く褒め方で自己肯定感をはぐくもう

2020/06/29 10:25
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今回は子どもの褒め方をテーマにし、専門家のアドバイスをご紹介いたします。子どもに響く褒め方とはどういうことなのかなどを詳しく説明します。

子育て 叱り方

 

子どもに響く褒め方について、日本女子大学 人間社会学部 心理学科 教授の塩崎尚美先生にお話しいただきました!褒め方について、実践方法なども交えながら詳しく説明します。

 

「褒めること」でこんなに良い影響が…!

褒める 子ども

 

よく「褒めて伸ばす」という言葉を耳にしますが、子どもを褒めることはとてもいいことです。褒めることで子どもは自己肯定感(自分自身の存在意義や価値などを肯定できる感情)を育むことができるほか、自信が持てたり、前向きに物事を取り組めるようになります。そのため、褒められるということは子どものやる気を育むうえでも大きな影響を与えています。

 

自己肯定感が高い子どもは自分自身を大事にすることができたり、良好な人間関係を築きやすいと言われています。周りの人からも大切にされている自覚があるので、物事に意欲的にチャレンジする傾向があります。

 

一方で自己肯定感が低いとされる子どもの特徴は、自分を否定的に捉えやすく、物事に対して諦めやすくなってしまう、情緒不安定になってしまうなどがあります。

 

「子どもに響く褒め方」とは!? 心からの共感が大切

「子どもに響く褒め方」とは、子ども自身を見てよかった点を、具体的に心から褒めるということがポイントになります。子どもは大好きなママやパパに心から褒めてもらったり、一緒にうれしい感情を共有することで、自分の存在が認められている、ママやパパから愛されていると感じることができます。そしてそれは、子どもの精神的な部分での安心感につながっていきます。

 

しかし、子どもは大人の表情や口調、本心から言っているのかどうかなどをしっかりと見ています。子どもに響く褒め方でなければ、この大人は信用できない、いつも適当なことばかりで全然自分を見ていてくれないなどと感じてしまい、不信感へとつながってしまうこともあります。

 

一方、「子どもに響かない褒め方」は、ただやみくもに褒める、他者と比べて褒める、結果だけ褒める、条件が合ってそれをクリアしていれば褒めるなどがあります。

 

▼こんな褒め方は子どもに響きません!

・ただやみくもに褒める
子ども自身が「どうして褒められているのか」がわからないと、褒めているという行為自体の意味がなくなってしまいます。相手が「適当に褒めている」と子どもが感じてしまえば「ちゃんと自分のことを見てもらえてない」「適当に扱われている」と思ってしまい、その人をあまり信用できなくなってしまう可能性も出てきてしまいます。

 

・他者と比べて褒める
他者と比べて褒められると、褒められていないその子のようになったときに「自分はダメなのか」「全部を受け入れてもらえないのか」という気持ちにつながり、自己肯定感を低くしてしまう可能性があります。また、比較されて褒められることに慣れてしまうと、他者より自分が優れていると思った際に、相手を馬鹿にしてしまうほか、相手のことを見下してしまう恐れもあります。

 

・結果だけ褒める
結果だけを褒めることで、子どもは「結果がすべて」だと認識していまい、失敗を恐れるようになるほか、結果に固執してしまい、嘘をつくようになるなどの悪影響を及ぼしてしまうこともあります。

 

・条件が合ってそれをクリアしていれば褒める
「●●できたからお菓子あげるね」など、条件付きで褒めると、親の顔色を窺うようになってしまったり、ママやパパからありのままを受け入れてもらえているという実感がなくなってしまうことが懸念されます。

 

また褒めることは、子どもの行動を実況中継することでもいいんです。子どもが頑張っている過程で「頑張っているね!」と伝えることも褒めることになるからです。そのため、「どうやって褒めていいかわからない」というママやパパは、実況中継を取り入れてみるのもおすすめです。

 

ここでのポイントは、ママやパパが子どもにちゃんと関心を向けていて、今やっていることを見ているよ! というメッセージが子ども自身に伝わることです。

 

「本当に心から褒めているか」がポイント!

褒めすぎることを心配するママたちもいますが、本当に心から子どもが素晴らしい! と思ったときに褒めているのならば、褒めすぎにはなりません。子どものことをママやパパがしっかりと見ていて、子どもが喜んでいるときや、うれしいと感じているときに褒めてあげるということをしていれば、問題ありません。そのため、子どもをちゃんと見て、子どもの気持ちに沿った褒め方をしているかどうかが重要になります。

 

また、むやみに「すごいね~!」と褒めたり、すごいと思っていないのに言ったりするのは褒めすぎです。子どもがちゃんと自分のことを見ていてくれないなと感じたり、本当に自分ができたと思っても、喜びを共有してもらえないなと思ってしまうと、マイナスに働いてしまうこともあります。

 

ネガティブな感情を共有することも大切!

褒めすぎるとよくないという話が出てくるのは、褒めること以外の関わりがないケースが問題になっているのだと思います。子どもは褒めれば育つと言われていますが、子育ては褒める以外にも子どもが落ち込んでいたり、悔しい思いをしていたりすれば、そういったネガティブな気持ちを共有していくことがとても大事になってきます。そのため、子どもは悔しさなどの気持ちをママやパパに共有してもらい、乗り越える力をつけていかないと、生きる力が育たなくなってしまいます。

 

しかし、褒めることだけしか見ていなくて、ネガティブな感情は子どもと共有しないということが起こってしまうと、子どもはできたことしか認めてもらえないと思ってしまい、「何かできないとダメだ」というふうにダメな自分を受け入れられなくなってしまう可能性があります。そうなってしまうといろいろな問題が起こりやすくなります。

 

そのため子どもの良いところだけを見ていると、子どもの発達にマイナスの影響を及ぼすことになるので、子どもが抱くネガティブな感情にもしっかりと寄り添い、一緒に乗り越えられるようにサポートしていきましょう。

 

 

子どもにとって大好きなママやパパから褒められるのは、とてもうれしく幸せなことです。ぜひ、子どもの良いところをたくさん見つけ、たくさん褒めて健やかな心を育めるようサポートしてあげてください!

 

監修者

臨床心理士 塩﨑 尚美

日本女子大学 人間社会学部 心理学科 教授(臨床心理士・公認心理師)


1986年上智大学文学部心理学科卒業、浜松医科大学精神神経医学教室研修生を経て、精神科病院、精神科クリニックに 勤務しながら、保健所発達相談も行う。その後お茶の水女子大学大学院に入学。

2002年 お茶の水女子大学大学院人間文化研究科人間発達学専攻博士課程 単位取得満期退学

2003年 相模女子大学学芸学部人間社会学科 講師、准教授

2007年 日本女子大学人間社会学部心理学科 准教授

2015年 同大学教授に就任

 

著書に「子どもを知る・臨床心理学」(共著 北大路書房)

「実践に役立つ臨床心理学」(編著 北樹出版)

「子育て支援の心理学」(共著 有斐閣)

「保育相談支援―保育内容・方法を知る」(共著 北大路書房)

「乳幼児・児童の心理臨床」(共編著 放送大学教育振興会)などがある。



  • 具体例が少ない。

    2020/06/29 21:20

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