こんにちは。保育士の中田馨です。「保育園で実践している自己肯定感を育てる遊び」について、今回は2歳児にスポットを当ててご紹介します。
2歳児と遊ぶときの基本
2歳児というと「イヤイヤ期」の時期でもあります。「自分で何でもやってみたい!」と思うので、イヤイヤを言うことが増え、ママたちにとっては困ってしまうことも。「このままワガママな子になってしまわないか?」と心配してしまうかもしれませんが、このときに自分の気持ちを表現し、感情をコントロールしていきます。
手先はますます器用になり、ごっこ遊びもじょうずになります。足腰もしっかりするので、ダイナミックな遊びもできるようになってきます。とはいえ、まだまだ甘えたい年齢です。「自分でやりたい!」という気持ちを思う存分ほめて受け止めましょう。
そんな2歳児と遊ぶときに大切にしてほしいことは以下の3つです。
1.子どもに共感する
子どものすることや言うことは、時にはママに理解できないこともあるかもしれません。でもまずは子どもに共感しましょう。
2.ママがリードしながら会話をする
少し言葉を話せるようになってくるのが2歳児。でも、まだ自分の気持ちをすべて話すことができません。子どもの様子を見ながら「何を作ったの?」「これは車?」など、会話をリードしましょう。
3.ママも一緒になりきって遊ぶ
2歳児になってもずっとひとりで遊べるわけではありません。子どもと遊ぶ時間は、ママも一緒にその遊びに集中し、パン屋さんやお寿司屋さんなどのごっこ遊びはなりきって遊びましょう。
手を使ったあそび「ブロック/積み木・ストロー落とし」
手先が器用になってくるので、手を使ったあそびをしてみましょう。あそびを通して、自分でできたうれしさやママにほめてもらう経験が自信につながります。
■ブロック/積み木遊び
子どものおもちゃの定番のブロックと積み木。これまでは、積み重ねたりママに作ってもらって遊ぶものだったと思いますが、2歳児になると自分の想像するものを作れるようになってきます。手を使って、ブロックと積み木で想像力をはぐくみましょう。
■ストロー落とし
ペットボトルのフタを開け、3~5cmに切ったストローを入れていく遊びです。スムーズに入れられるようになったら、フタにストローが入るくらいの穴をあけて、さらに難しくします。集中して遊ぶことで、「自分でできた!」という自信を育みます。
想像力を育てるあそび「おままごと」
おままごとは「誰かになりきってする遊び」です。誰かになりきるごっこあそびは、高度なあそびです。お料理するおままごとのおもちゃを用意することももちろんいいのですが、さらに子どもの想像力を育むためにも、こんなおままごと遊びはいかがでしょうか?
■チェーンリングでお料理
チェーンリングを3~4cmの長さにつなぎ合わせて、食べ物に見立てます。うどんになったり、ジュースになったり、ケーキになったり……。子どもの想像次第でいろいろな食べ物になります。
■バンダナでごっこ遊び
バンダナはいろいろな遊びにつながります。広げて人形を包んだら布団。体に引っ付けたらおんぶひもに変身。おもちゃを包めばかばん。広げて後ろの襟に差し込めばヒーローに変身します。
自然あそび「小石集め・生き物とのふれあい」
子どもにとって自然の中は発見がいっぱい! 季節ごとに姿を変えていく自然のなかで、感受性を育てていきましょう。
■小石や木の実・葉っぱ集め
散歩中に小石を見つけたら、その都度拾って手に握りしめて……。なんてことを子どもは繰り返します。小石に限らず、落ち葉や木の実のこともあるでしょう。子どもにとって集めた小石たちは宝物です。お皿や瓶に入れて、子どものドキドキワクワクをさらに盛り上げてあげましょう。
■身近な生き物との触れ合い
道にはアリ、土にはダンゴムシやミミズなど、身近な場所にも生き物はいます。自分や家族とは違う生き物の存在は魅力的なものです。生き物と触れ合うとき、子どもはその動きをよく観察し、ソーッと触ろうとします。相手の動きに自分を合わせていることがわかりますね。生き物の動きをよく見ていないと、捕まえることも難しいのです。
今回は、保育所で実際にしている2歳児の遊びを3種類紹介しました。どの遊びも、正しい遊び方があるわけではありません。ママも子どもと楽しみながら、子どもの世界にどっぷり付き合ってみましょう。