「男の子なのにスカートをはきたがる」「女の子なのに戦隊ものが好き」など、性別とは真逆なことに興味を示すと、親としては心配になることもありますよね。そんなとき、どう対処したらいいのか悩む方もいるかと思います。 将来への影響はあるのか、ママやパパの受け止め方や接し方はどうすればいいのかなどを紹介していきます。
遊びの性差は、環境と性ホルモンの違いから
教えたわけでもないのに、2歳前後になると男の子は乗り物、女の子はお人形など、遊びに性差が出てきます。なぜ、遊びに性差が出てくるのでしょうか? その理由ははっきりしてはいませんが、先天的に男の子は動くもの、大きいもの、強いもの、女の子はやわらかいもの、丸いものなどに興味を示す傾向があるようです。
先天的なものを左右するのはホルモンの影響が考えられ、性別化が起こる妊娠8週ごろに、男の子の胎児には精巣がつくられ男性ホルモンが多量に分泌されますが、女の子にはありません。このホルモンの違いがおもちゃや遊びの好みの差をもたらしている可能性があると考えられています。
もう1つには、車や電車で遊ぶことが男の子らしい、人形なら女の子らしいという観念から、男の子らしいおもちゃ、女の子らしいおもちゃを与える大人からの働きかけも影響しているようです。
性別と真逆の遊びや好みなどが出てきたら、やめさせるべき?
「男の子なのに乗り物に興味がなく、お人形遊びばかり…」「女の子なのにプラモデルやミニカーが大好きで…」など、性別とは真逆の遊びや興味を示す子どもがいます。もしかして、うちの子は普通と違うの!? と不安になり、興味を遠ざけたり、やめさせるママもいますが、無理にやめさせることはありません。男の子向け、女の子向けと区別しているのは大人です。せっかく興味を持ったのなら、「男の子だから」「女の子だから」という固定観念は捨てて、子どもたちの好きなものや個性を受け入れ、一緒に楽しく遊んでみるといいでしょう。
お人形遊びが好きな男の子なら、将来子育てに積極的なパパになるかもしれません。プラモデルが好きな女の子なら、将来理系女子になるかもしれません。子どもが自発的に興味を示したことは貴重なチャンスでもあります。秘めた可能性に気づけたり、新しい発見だってあるかもしれませんよ。
大人の価値観を子どもに押しつけないことが大切
子どもは、2歳ぐらいになると自分が男か女かを表面的に理解するようになります。そして、男の子、女の子として接せられるうちに、性差への意識が深まっていくと考えられています。その後、5歳ぐらいになると性を自認していきますが、実際に自分の性の自認がはっきりしてくるのはもう少し先のことが多いです。
子どものころに、性別とは違う遊びをしたからといって、将来の性の自認に影響を及ぼすことはありません。親は無意識のうちに男の子らしさや女の子らしさを求めがちですが、幼少期から価値観を押しつけ、線引きをしないことを意識することが大切です。
親としては、「男の子らしく」「女の子らしく」を求めてしまうのは当然なことです。でも、一番大切なのは、“その子らしく”あること。不安になることもあるけれど、今ある個性を尊重し、伸ばしてあげることが、今やるべきことなのかもしれません。
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