母子手帳にも「妊娠中の飲酒は控えましょう」と記載されているように、妊娠中はお酒を飲まないように注意する日が続きますね。でも、料理にお酒を使う機会はよくあります。
妊娠中に食べる料理に、お酒を使っても大丈夫なのでしょうか? アルコールを控える理由と合わせてお伝えします。
妊娠中の飲酒は発育トラブルの危険が!
妊娠中にアルコールを飲むと、胎盤を通じて赤ちゃんにアルコールが運ばれてしまいます。とくにアルコールを大量に飲むと、胎児性アルコール症候群になる可能性や、赤ちゃんの知能や発育に問題が発生する場合があります。
しかもアルコールは、いったん習慣性がつくとやめることが非常に難しい飲み物です。妊娠中はきっぱりと! お酒をやめましょう。
加熱する料理にはお酒を使ってもOK!
“煮る・焼く”といった加熱する料理でお酒を使う場合は、アルコール分が加熱中に飛ぶため、料理にアルコールを使うことに対して心配する必要はありません。
ただし加熱しない料理でお酒を場合は、アルコールがそのまま料理に残る可能性があります。もちろん料理に使うお酒の量はごく少量のため、普通にお酒を飲むほどの量ではありませんが、念のため使いすぎないように気を付けましょう。
なぜ料理にお酒を使うの?
料理に使うお酒には、素材本来が持つおいしさを生かしながら、うまみをプラスする働きや料理の味をまろやかにする働きがあります。また、料理の下ごしらえに使うと、肉や魚が持つ素材の臭みを消すことができますよ。
お酒は料理上手の必須アイテムだからこそ、妊娠期間中の料理でも、ごく少量を上手に使いたいですね。
市販されている「料理酒」と書かれてあるもののなかには、塩や酢などが入っているものもあります。料理に含まれている塩分が気になる人は、この機会にこうした調味料に使われている原料名をチェックすることで、さらに減塩することもできますよ。
管理栄養士で一男一女の母。大学卒業後、専業主婦時代に離乳食作りから食の重要性に気付き、管理栄養士・フードコーディネーター・消費生活コンサルタントの資格を取得。書籍や女性誌の栄養監修など、主に健康と食のジャンルを中心にフードライターとして活動中。