3時間半という長時間の手術を終えたくぴこの姿に動揺し、涙したのも束の間。
看護師さんからは、HCUでの術後ケアについて説明されました。
口唇手術のときと同じように、口腔内から血の混じった分泌液が出るとの説明を受け、口を拭う用のティッシュと吐き出したとき用にガーグルベースンを渡されたのですが、その次の瞬間、娘が泣いた勢いで分泌液を吐き出してしまいました。
そして、その吐き出す分泌液の量は口唇手術のときの比じゃなく、こちらが驚くほどの量を吐き出したので、ガーグルベースンはすぐに満杯に。
吐き出したこと自体にも怖がって暴れ、その都度ゴボッという勢いで分泌液を吐き出すので、ベッドのシーツやくぴこが着ていた術着の首元は血だらけに……。
様子を見に来る看護師さんに、怖がって暴れてはまた分泌液を多く吐き出す、という繰り返すくぴこ。
それをひたすら抱っこして、あやし続けました。
この1年、病院の先生たちに「口蓋裂手術は口唇手術よりも難しく厳しい手術になる」と説明を受けてきましたが、1時間以上吐いて怯えて暴れるを繰り返し、気絶するようにぐったりとする目の前の娘の姿を見て、その意味を強く実感しました。
疲れ果てて眠る小さな娘の姿に抱っこしながら、詫びても詫びきれない思いでいっぱいでした。
2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/助産師REIKO