娘が眠りについたころ、手術の担当の先生がいらっしゃいました。
入院初日に説明を受けた軟口蓋の閉鎖処置は、滞りなく済みました。
ただ、手術中に先生から「左鼻腔の奥に肉の塊が生じていて、軟口蓋を塞ぐと完全に鼻腔を閉じてしまうことから、その部分の切除とレチナを直接縫い付ける処置をおこないます」という連絡があったのですが、そのことを改めて説明されたほか、術後の口腔状態についても説明をしてくれました。
術後の口腔は手術による傷に包帯やテープを付けることはできません。そのため、術後の傷が治るまで、上顎全体を覆う保護床というものを装着します。
術後大体3カ月程度は必ず付けて様子を見るのですが、食べかすなどがつきやすく虫歯になりやすい環境になるので、徹底して口腔内の清潔を保つように言われました。
さらに……。
と強く念を押されました。
実際目の前で口元を血だらけにしながら横たわっている娘を見ると、それが大袈裟とはとても思えませんでした。
ここまでひとりで頑張ってきた娘のために、また娘が元気で笑えるようになるために、今度は私がしっかりとそばで支えなければ!
先生の言葉をしっかり聞き入れ強く決意しました。
2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/助産師REIKO