これは、「今が幸せすぎて怖い」という、“幸せ恐怖症”に悩まされるさきさんの幼いころのお話。
不況の影響を受け、さきさんの父は自己破産。しかし、早々に転職先を決め、再スタートを切っていました。そんな中、慣れない仕事に父は体調を崩してしまって……。
父の自己破産が家族にもたらしたもの
さきさんが高校3年生のころの雪の降る日。自宅に帰ると、さきさんが目にしたのは倒れた母の姿でした。さきさんも鮮明に覚えているほどに、「追い詰められていた」というさきさんの母。最悪の結末を迎えることとなってしまいました。
日常の「ふつうの幸せ」が突然途切れてしまった経験があったからこそ、さきさんは、今、家族との何でもない幸せな時間が急に途切れたら……と恐怖を覚えてしまうのですね。