今回も引き続き、プレイルームでのお話です。
娘と軟口蓋裂の手術で入院しているお友達が遊んでいる様子を見て、不全唇裂をもつ赤ちゃんのお母さんがポツリと話し始めました。
「どうしてうちの子が…」と落ち込む日々もあったけど…
傷の程度など、どうしてもほかの子と比べてしまい、そのたびに申し訳ない気持ちと
「どうしてうちの子が……」という悲観的な気持ちになってしまい、病院に来るたびに重い気持ちになるとのことでした。
私も通院や治療のなかで娘が泣いている姿を見ると、どうしてうちの子が……という気持ちがぬぐえませんでした。
さらに今回、不全唇裂、軟口蓋裂という同じ口唇口蓋裂でもこんなにも症例の差があるものがあるとは知らなかったので、その気持ちには深く同意しました。
しかし、それを聞いていたもう1人のお母さんはこう言いました。
「病院に行くと周りにも同じ口唇口蓋裂を持つ子がいて、それぞれ頑張っているので、ひとりじゃないと子どもに教えやすい」と前向きに話していました。
その考えも深く納得できました。
口唇口蓋裂を持って生まれた以上、この先当事者である子どもたちがどのようにそれを受け止めていくかはわからない。
症例も程度もそれぞれのなか、子どもたちがどう捉えるか、そんなときに自分たち親の在り方も子どもに影響があるんだろうなと気づかされました。
対照的でしたが、私はどちらの考えもとても理解できました。
これから先、娘がどんどんいろいろなことを理解していくなかで、口唇口蓋裂について親子でどう向き合っていくべきかを考えさせられるキッカケになった出来事でした。
2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/助産師REIKO