夫が小さいころの写真
義両親とは、約1カ月に1回のペースで会える程度の距離に住んでいます。会いに行くたびに、私は義父から「これ見て」と言われるものがあります。それは、夫の幼少期の写真です。
娘の顔を見るたびに、夫の小さいころを思い出すのでしょう。義父は大変うれしそうで、微笑ましくも毎回「本当にそっくりですね」としか返せない私でしたが、満足していたのだと思います。そしてある日、ついに言われてしまったのです。
義父から衝撃のひと言……!
それは、第2子の妊娠報告をしたときでした。1人目が女の子だったこともあり、義両親は男の子を希望しています。義両親は、生まれるまで性別は聞かないと言いながらも、エコー写真を見て「この顔は男っぽい! 」と期待をかけられました。
そして義父が私の目の前で、娘の顔を見て言ったのです。「〇〇(娘)ちゃんはパパに似て本っ当によかったね~! 」一同あぜん。
義父も「ついに言ってしまった」とばかりに、気まずい雰囲気です。いったいどんな気持ちで言ったのか、今でも理解ができません。
パパに似ると幸せになれる?
「女の子はパパに似ると幸せになれる」という言葉を聞いたことがあります。たしかに娘はパパに似てとてもかわいいし、これが本当ならば誰よりも幸せになってほしいと願います。
義父にはあきれてしまったのですが、孫バカ・親バカになる気持ちも理解はできます。しかし、相手が義父であっても、これから生まれてくる新しい命には、まだまだわからないことが多く、「遺伝子が」、「性別が」など子どもたちにとって大切なのはそこではないというのをその場で伝えるべきだったと後悔しています。
私自身も妊娠中ということで過敏に反応してしまったこともありますが、「女の子は」、「男の子は」などの言葉が少しずつ減り、1人でも多くの大人が子どもたちの個性を尊重できる世の中になっていくといいなと思いました。ちなみに、第2子も女の子の予定です。また夫にそっくりな気がしていますが、どんな赤ちゃんが生まれてくるか、義両親の反応も楽しみです。
著者:島野かすみ/女性・主婦。2歳女の子のママで、元ブライダル業界勤務。現在、第2子を妊娠中。激務の夫に頼らずワンオペ育児をこなし、自身の経験から家事・育児術などを執筆している。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています