ついに妊娠! 無痛分娩を選択
つらい流産を乗り越え、ついに妊娠が判明。妊娠8週になったタイミングで、通っていたクリニックの先生から「このクリニックで分娩対応はしていないから、そろそろ出産する病院を決めておいてね」と言われました。里帰り出産をする予定がなかった私は、家から歩いて5分のところにある総合病院で出産することを決めました。
電話で問い合わせたところ、分娩予約に空きがあったため、紹介状を書いてもらって1週間後に受診。無痛分娩が評価されている病院だったので無痛分娩を選択し、出産日もスムーズに決まりました。
入院直前! ヤバイ間に合わない
妊娠中期に通った両親学級で、助産師さんから「なるべく早めに入院の準備をしておきましょう」と言われたものの、体がだるくて1日中横になって過ごす日々。あっという間に妊娠後期に入り、だんだんと出産の日が近づいてきました。おなかが大きくなってくるとますます動きづらくなり、妊娠36週になってようやく入院の準備をスタート。
出産を申し込んだときに渡された入院書類を引っ張り出し、サッと目を通してひたすらサインしていきました。入院直前で時間がないうえに、妊娠後期で体が思うように動かず、じっくり読む気力がなかったのです。
処置中、まさかの人だかり!
妊娠中の経過がよかったので、出産日の前日に入院。無痛分娩をスムーズに進めるために、バルーンを使って子宮口を開く処置をしました。その最中、ガチャッとドアが開いて「誰か入ってきたな」と思った瞬間、10人ぐらいの白衣を着た集団に囲まれた私。
何が起きたのかがわからず、目を見開いて驚いていると、先生からの「研修へのご協力ありがとうございます!」の言葉。そのときにハッと気づきました。私がきちんと読まずにサインした書類の中に「研修医の参観同意書」があったことに……。
おまた全開な状態の私は、心を無にしてひたすら時が過ぎるのを待ちました。バインダーを持って必死に何かを書き込む研修医たちに「一体何を書いているの?」と思いながら……。ズボラな性格が、とんでもない事態を招く場合があるのを痛感。「これからは、書類にはしっかりと目を通そう」と、ごく当たり前のことを強く決意した瞬間でした。
イラストレーター/山口がたこ
著者:伊藤サクラ
4歳と0歳の男の子ママ。ヤンチャな男の子育児に頭を抱える毎日。10年以上学校教育に携わり、妊娠を機に退職。現在は恋愛や婚活記事を中心に、フリーのライターとして活動中。