自分を責める毎日
訳あって、在胎27週でこの世に生まれてきたわが家の双子。命の危険があることを告げられ、私は時が過ぎて双子が大きくなってくれるのを待つしかありませんでした。
どうしてこんなことになったのだろう? 私がしっかりしていなかったから? ギリギリまで仕事をしてしまったから? この子たちに何かあったらどうしよう……。
私はひたすら自分を責めていました。
カンガルーケアのお誘い
双子が生まれて2週間ほど経過したある日、先生から「呼吸も落ち着いてきたし、カンガルーケアをしてみませんか?」と言われました。
カンガルーケアとは、母親が新生児を衣服の中で抱き、素肌を触れ合わせる育児手法のことで、今まで布越しにしか双子に触れたことがなかった私は二つ返事で承諾し、初めてのカンガルーケアの日を楽しみに待っていました。
まさかのダブルで!
待ちに待ったカンガルーケアの日。1人ずつ実施する予定でしたが、先生が「ダブルでやっちゃおう」と提案してくれ、なんと2人とも私の胸の上に乗せることになりました。
まだたくさんのチューブに繋がれていた双子。私の胸の上が2人分のチューブだらけになりつつも、なんとか2人を乗せ、素肌で触れ合うことができたのです。
私の胸にすっぽり収まってしまうような、小さな小さな双子。その姿を弱々しく、痛々しく思っていたのですが、直接触れ合った肌越しに2人の力強い鼓動が伝わってきて、「ああ、きっとこの子たちは大丈夫だ」と思うことができました。双子を小さく産んでしまったことで自分を責め続けていた私でしたが、この日を機に少しだけ前を向けるようになったように思います。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:木下うめ子
2018年生まれの双子ママ。自閉症の双子のサポートに日々奮闘中。管理栄養士の資格を持っており、食べることが大好き。