イヤイヤ期が第二段階に突入
1歳ごろは「イヤ」と言うだけで「イヤの原因」を親が汲み取る難しさこそありましたが、気分を切り替えてあげるとケロッと忘れることも多かった娘。比較的扱いやすかったので、「イヤイヤ期って案外楽勝かも」なんて考えていました。
ところが3歳に近づくにつれ、娘が口達者になり「イヤの原因」を主張すると同時に、文句も一丁前になってきて、私は冷静に対応することが難しくなってきました。
ひたすら文句を言う娘に腹が立ち…
娘は食事に対して興味が薄いタイプで、私は毎日3食の食事タイムが憂うつでした。ある日、昼食を食べていたときのこと、娘が「うどんが食べたい」と言うので希望通りうどんを作りました。ところが、出来上がったうどんをひと口も食べないのです。
「イヤ」「食べない」「うどんきらい」と次から次へと出でくる文句。私はだんだん腹が立ち、「もう食べなくていい!」と片付けると、娘は「食べたかった!」と大号泣。最終的に、うどんを3本ほどすすって昼食はおしまいになりました。
切り替えできないのは親のほう?
すっかり伸びきってしまったうどんを片付け終わっても、私のイライラは収まりません。一方、娘はすっかり気持ちを切り替えて、おままごとでご機嫌に遊んでいて、何やら独創的なごはんを作っては、せっせと私に「どうぞ」と運んできます。
そんな娘を内心「かわいいな」と思いながらも素直になれず、ぶっきらぼうな顔で対応していると、次第に娘の口がへの字に曲がり「お母さん、ニコニコってしてぇ~」と泣き出してしまいました。
泣くほど私の顔色を見ていたと思うと…
いつもと違うシクシク泣く姿を見て、娘なりに私をなだめようとしていたのだと気付きました。終わったことにいつまでもイライラして、怒りオーラを出していた自分が情けなくなります。
娘と1日中べったり過ごせるのも今だけ! どうせなら楽しもう!と、そこでやっと気持ちを切り替えることができました。娘に「怒ってばかりでごめんね」と謝ると、涙をポロポロこぼしながら抱きついてきてくれ、私は胸が痛くなりました。
正直、今でもイライラする日は多々あります。ですが、大人がいつまでも気持ちを引きずらないよう気を付けるようになりました。この日の出来事は、娘と一緒にいられる時間を有意義に過ごすため、自分を見つめ直す良いきっかけになりました。幼い娘の記憶に残る母の印象が、しかめ面ではなく、笑顔の母であるよう心がけて行きたいです。
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監修/助産師 松田玲子
著者:三倉 さり
2歳女児の母。出産前は、一般企業の事務員として働いていた。自由人な夫を持ち、平日も休日もほぼワンオペ育児で日々奮闘中。現在は自身の経験をもとに子育ての体験談などを中心に執筆している。