「頭が痛い」と訴える息子
息子がまだ3歳のころ、2カ月に1回ほどのペースで、急に「頭が痛い」と訴えるようになりました。特に風邪症状や熱もなく、少し横になっていると数分で改善していたので、半年ほど様子を見て過ごしていました。
しかし半年経っても定期的に頭痛が起こるので、私は心配になって息子を連れて耳鼻科や小児科を受診。しかし、耳鼻科でも小児科でも、特に原因と言えるものは見当たりませんでした。
MRI検査を決意
頭痛の原因がわからないまま、息子は4歳になりました。相変わらず息子は頭痛を繰り返していたため、私はもう一度小児科を受診しました。すると主治医の先生から、「一度MRIを撮ってみましょう」との提案が。私も心配で原因をはっきりさせたかったので、MRI検査を受けさせることに。
その日のうちにMRI検査の予約をし、先生からは「MRI撮影は20分ほどじっとしていなければならないので、小さな子どもには眠る薬を使います」との説明がありました。同時に薬の副作用についても話を聞き、私は少し不安ではありましたが頭痛の原因を知るためだと、薬を飲んでのMRI検査をお願いしました。
薬の副作用が不安になって…
MRI検査の前日、私は改めて薬の副作用について病院からもらった資料を読んだり、ネットで調べたりしていました。ですが、調べれば調べるほど、私はどんどん不安になっていました。そこで「薬を使わずにMRI検査をする」ことを決断。
まだ4歳になったばかりの息子が20分間もひとりでじっとしていられるか不安でしたが、私は息子にMRIがどんな物か写真を見せたり、なぜ眠る薬を使いたくないのかも説明しました。また、MRI検査中は大きな音がすること、ママは一緒に検査室へは入れないということも伝えると、息子は納得してくれた様子でした。
検査当日
MRIの検査当日、私は主治医の先生に薬を使わずにチャレンジしたいということを伝えると、先生は快くOKしてくれました。そして、いよいよ私と息子はMRI検査室へ。
MRI検査をしてくれる技師さんは、「4歳なのに起きたまま撮るの!?」と息子を見て驚いていました。ですが、息子は不安な様子を見せることもなく、私に手を振って技師さんと検査室の中へ。そしてすぐMRI検査が始まり、予定通り20分ほどで終了しました。
息子よりも先に技師さんが私のもとへきて、「息子さんずっと動かずじっとしていました! まだ4歳なのにすごいですね!」と褒めてくれました。その後息子は笑顔で出てきて、私が「よくじっとできたね! かっこいいよ!」と言うと、息子はうれしそうに「全然怖くなかったよ」と自慢げな表情に。
MRI検査の結果、脳にも異常は見られず頭痛の原因はわからないまま。ですが、5歳を過ぎたころから頭痛を訴えることはなくなりました。小さな子どもがMRI検査をするときは眠り薬を使うことが当然だと私も思っていました。薬を飲んでも問題ないことがほとんどだとは思いますが、私の場合は飲まないことで私自身の不安な気持ちをなくすことができたので、きちんと息子に説明し理解してもらって本当によかったと感じています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:森井さやか
小学生と幼稚園児の男児2人、0歳の女児を子育て中。育児の経験やアパレル販売員をしていた経験を生かして、子育て体験談やファッション記事を執筆している。