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「血が混じってる?」息子のおむつを見てパニックに!診断されたのは…

産後3週目あたりの出来事です。なかなか寝てくれない、起きている間はずっと泣いている……そんな息子の育児に心身ともに疲弊してきていたころ、息子のある異変に気が付いたのです。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師高増哲也先生
神奈川県立こども医療センター アレルギー科医長

1989年広島大学医学部医学科卒業。東京大学小児科、茅ヶ崎市立病院小児科、横浜市立大学寄生虫学などを経て、99年から現職。日本アレルギー学会 指導医。日本小児臨床アレルギー学会 理事。17年より神奈川県立保健福祉大学 臨床教授。19年より神奈川県立こども医療センターアレルギーセンター 副センター長。2022年より地域保健推進部長も兼任。
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「血が混じってる?」息子のおむつを見てパニックに!診断されたのは…

 

 

 

授乳で心身ともに疲弊

産後3週目あたり、まだまだ初めての育児にとまどっていたころのことです。息子はなかなか寝てくれず、起きているときは常にぎゃーと泣いていました。一度目を覚ますと2時間以上は泣いて寝てくれません。私のおっぱいの出があまり良くなかったので、母乳が足りていないかもと思い、粉ミルクも活用していました。 第一子であったため、私も夫も、「赤ちゃんとはいつも泣いているものなのか」「育児とはなんと大変なのだ」と思ったものです。毎日必死にお世話していましたが、2人ともだんだんと疲弊し、私は息子におっぱいをあげながら涙が止まらなくなってしまうようになるほど、限界に近づいていました。

 

うんちの色がいつもとおかしい!

そんなある日の朝、息子がうんちをしたのでおむつを替えようとしたとき、うんちの色が何かおかしいことに気がつきました。黄色の中に赤いものが点々と混じっているのです! どうみても血のようでした。慌てて近所の小児科に連れていくと、すぐに市内の総合病院の小児科に向かうように指示されました。

 

総合病院に入院し、告げられた診断は、消化管アレルギー(ミルクアレルギー)。 治療として、アレルギー用の粉ミルクを試すことになりました。普通のミルクに比べて苦いため、飲まない子が多いそうですが、幸い息子はすんなり飲んでくれました。

 

ただ、この特殊なミルクは取り扱っている薬局が多くなく、近くの薬局には置いていないため、毎回ネットで購入しなければいけません。そのうえ、値段も非常に高いのです。小さい内は飲む量が少なかったのでそんなに気になりませんでしたが、大きくなって飲む量が増えてくると、月のミルク代で3万円以上に……。また、私が食べたものが母乳へと移行し、息子に影響していた可能性も否定できないということで、私自身は乳製品と大豆製品を完全除去した食生活に変えました。

 

ミルクを変えたら泣くことが減った

息子のミルクをアレルギー用ミルクに変え、私が乳製品と大豆製品を食べなくなってから、息子の機嫌がとても良くなりました! 以前のようにひどく泣いて、あやしても泣き続けるということがなくなったのです。前はうんちの前にぎゃーと泣いていましたが、それもなくなり、よく寝てくれるようにもなりました。息子はアレルギーでおなかが痛くて泣いていたのかな、と今では思います。 

 

スーパーでは、毎回パッケージに書いてある原材料をくまなくチェックして買い物をするようになりました。非常に多くの食品に乳製品や大豆が使われていることには驚き! おやつを食べたくても、たいていのお菓子には乳製品や大豆が使われています。そんなときに助かったのがおはぎ。スーパーの惣菜コーナーにあるおはぎにはたいてい、乳製品も大豆も使われていないのでよく食べていました。
 

 

息子のうんちに血が混じっていたのを見たときは本当にパニックになりました。産後でぼろぼろの時期の出来事だったのでなおさら! 今振り返ると、あのころは本当に大変でした。私にとって、産後から1カ月ほどは、出産の痛みより強烈な経験だったと感じます。治療をして、すくすくと成長してくれる息子を愛でる心の余裕が生まれてからは、ようやく育児を楽しめるようになりました。


今はアレルギーのお医者さんと相談しながら離乳食を始めたところです。私も醤油と味噌を食べても大丈夫になりました。まだまだ道のりは長いですが、この疾患は予後が良いと聞いています。いつかは息子もチーズやヨーグルト、豆腐などがもりもり食べられるようになるといいな、と思っています。
 

 

※食事制限等、アレルギーの治療法は病院の方針や症状によって異なります。必ずかかりつけの医師の指示にしたがって行ってください。

 


著者:あいあい

消化管アレルギーをもつ0歳児の母。イギリス人の夫との間に第一子となる息子を出産。夫は英語、私は日本語で息子に話しかけ、バイリンガル教育を実践。初めての育児に奮闘中。

 

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