助産師さんに促され、荷物をまとめて診察室へ行くと……
赤ちゃんはきっとまだ…
※本陣痛は俗語です
一番強い陣痛誘発剤を使用しても出産につながる陣痛が来なかったこと、赤ちゃんが降りてくる気配がないことから、
「赤ちゃんはまだお母さんのお腹にいたいのかもしれない」
「もう少しだけ自然に陣痛が来るのを待ってみよう」
と担当医から告げられたミロチさん。
産院を出る前に助産師さんから「大丈夫?」と声をかけられ……
ミロチさんは笑いながら「産む気満々だったんですけどね〜」と語り始め、
「自分が苦しいから早く産みたいとか、自分勝手なことを考えて
赤ちゃんだって意思があるのに、それを無視して
誘発剤で無理やり引っ張りだすようなまねしちゃって」
「本当なら出たいと思ったときに迎えてあげなきゃいけなかったんじゃ……
お母さんなのに赤ちゃんの気持ちを考えることすらしてなかった……」
と泣きながら後悔を吐露。
助産師さんは
「今回はたまたま赤ちゃんの気分がのらなかっただけだよ」
「誘発分娩は悪いことじゃないし、赤ちゃんも大丈夫!」
「もうすぐお母さんに会いたくて出てきてくれるよ!」
と、励ましの言葉をかけてくれるのでした。
監修/助産師 松田玲子