赤ちゃんはみんなこうなの?
娘は3,400gの大きめベビー。生まれて間もなく、娘の耳がたたんでいるようになっていることに気づいたのです。「赤ちゃんってみんなこうなのかな? 大きかったから産道が狭かったのかな?」と少し気になっていました。
主治医に相談すると、聴力の問題はまったくないとのことで、横抱きするときに耳を開いて腕に乗せることを意識するくらいで過ごしていました。その甲斐あって、よく左腕に娘の頭を乗せていたので右耳は開いてきたのです。左耳も開いてきたものの、まだ不自然なかたち……。
もう手遅れだった! 手術しか方法がない
娘が3歳のときに引っ越しをし、かかりつけの小児科が変わりました。そこで、耳の話になったとき、「1歳くらいまでなら矯正器具で治る子がほとんどだけれど、あとはもう外科手術になるね」と言われたのです。
そうだったんだ! という衝撃と同時に、ちゃんと対応してあげていたらと娘に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。最初の病院では何もしなくて大丈夫という話でしたが、そのときセカンドオピニオンを受ければよかったと、とても後悔したことを鮮明に覚えています。
「私はみんなと違う!」
それから1年ほど経ち、それまで耳を気にしていなかった娘でしたが、だんだんと意識するようになりました。コロナ禍でマスクをつけることが日常となってから、耳の形状のせいでマスクが落ちてくることを気にしだしたのです。
初めて自分の耳はみんなと違うかたちをしていると認識したようで、私が「耳気になる?」と聞くと、娘は「治る?」と言いました。そこから耳の形成手術について調べ、専門病院を受診し手術する流れとなりました。
本当に手術は必要なのか
いざ手術すると決まっても、私は悩み続けました。聴力に問題がない以上、手術は必須ではありません。みんなと同じかたちにすることが正解なのか、個性の1つとして考え多様性を理解できる子になってほしい気持ちもありました。
しかし、この先娘がずっと悩むのではという思いもあり、娘とたくさん話し合いを重ね、やはり手術をしようという結論に至りました。無事手術が終わり1年が経ち、「大変だったけれど頑張ってよかった。ママありがとう」と娘の笑顔を見ることができています。
いろいろな医師がいてさまざまな治療方針があるため、かかりつけ医はもちろん大切ですが、セカンドオピニオンで相談することも大切だと学びました。治療はリスクがゼロではないこと、コンプレックスは誰しも持っていること、それでも娘の意思を尊重したいこと、これらについて娘としっかり向き合い、今では手術に踏み切ってよかったと思っています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:梟うた/女性・主婦。5歳の娘と双子の3歳息子のママ。双子の出産を機に、東京から地元九州に移住。保育園勤務をしながら子育て、ファッション、旅行、インテリア、お得情報などを執筆中。最近の趣味は、絵本探し。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています