医師から1つ目の問題点の過期産(妊娠42週以降の出産)の危険性、2つ目の問題点のおなかの赤ちゃんが巨大児であるということを説明されました。
母子の安全を優先に考えた医師の判断に、ミロチさんは絶望し……
先生の願いは
※私知らない→私の知らない
転院するよう告げられたミロチさんは、目の前が真っ暗に……。
「いや、無理でしょ」
「お腹の赤ちゃんが小さいときからずっとお世話になってきたんだよ」
「ここまで来て知らない先生に赤ちゃんを取り上げてもらうの? 先生だって生まれるのが楽しみだって言ってたじゃん」
「私はここで産みたかったのに……」
ミロチさんは涙が溢れ、ショックのあまり言葉が出ず、頷くことしかできませんでした。
すると医師が口を開き……
「僕はね、本当に悔しい」
「ここで産ませてあげたかったし、僕が赤ちゃんを取り上げたかったよ」
医師自身も悩み、苦しい選択だったと続けながら、
「一番大事なのは赤ちゃんが元気に生まれてくれること」
「そしてミロチさんも無事に出産を終えること
僕の願いはそれだけです」
医師も本当にミロチさんとおなかの赤ちゃんを想っての判断だとわかり、ミロチさんも感謝の言葉を述べました。
監修/助産師 松田玲子