3歳半健診が遠い……
私が住む自治体では、幼稚園は3年保育が主流なので、3歳になる年の9月後半に幼稚園の説明会を受け、10月1日に願書を出します。長女は9月生まれ、3歳になってすぐの10月に幼稚園へ入園するか判断しなければいけません。
「2語も出ていないのに幼稚園生活が送れるのか」と悩む日々の中で、10月に幼稚園の受付が終わったあとの3歳半健診はとても遠く感じ、そこまで待つと手遅れになるような気がしていました。不安が高じて発達検査ができる病院を探すと、なんと車で10分ほどの場所に見つかり、翌週には発達検査ができることになりました。
驚くほどひっかからない発達検査
予約した日、病院について問診票を書き始めました。問診票には学校や幼稚園の様子を書くところもあり、「やはり2歳で発達検査は早かったのかな……」と戸惑っていた私に、担当の心理士さんがやさしく「該当しない内容は飛ばしていいよ」と言ってくださり、ホッとしたのを覚えています。
「目が合わないと感じることがあるか」「順番を守れないことがあるか」など、わかる部分だけ書いていきましたが、言語の遅れ以外はまったくひっかからないなと書きながら驚いていました。
気になる検査結果は?
問診票の記入のあとは母子分離で検査をおこない、その日は終了。後日検査結果を聞きに行くと、「言語の発達は2歳程度」とのことでした。ただ遅れていたのは言語だけとのことだったので、ガッカリよりも、娘の発達具合がはっきりしたことでスッキリした気持ちが大きかったのです。
医師からは「言語の遅れは発達障害などによるものではないと思う。コミュニケーションは取れているから幼稚園も行けないことはないよ」と言われましたが、私は「2歳程度の言語では、幼稚園は大変だろう」と、長女の入園を1年見送り、翌年から2年保育で入れることに決めました。
原因は私だった?
検査の結果を聞く際に、長女の検査をおこなってくれた心理士さんとも再度お話ししました。「お母さん、娘さんととってもコミュニケーション取れているよね。文章にしなくてもお母さんが気持ちをわかってくれるから、娘さんはあんまり文章で話すことを必要と感じてないのかも」。
そんな心理士さんの言葉にハッとしました。私は人一倍空気を読んでしまうタイプで、娘に対しても先回りして要望に応えることが多々あったからです。
その後、幼稚園に行かない1年間で、私はなるべく「長女が言いたいことを言えるまで待つ」ことを心がけ、長女の言葉は少しずつ文章になっていきました。結局、娘の言葉の遅れは私が先回りしていたことが原因だったのですが、発達検査を受けなければ、そのことに気づけませんでした。なので、あのとき勇気を出して発達検査を受けてよかったなと思っています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:岩崎はるか/女性・主婦。2女1男の母。両実家とも遠方のためワンオペ育児中。先天異常の影響で肺が片方しかない医療的ケア児を含む3人の子を育てた育児体験談のほか、大学院で農学を学んだ経験から食についても執筆。
作画:しおん
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています