足の悪い義母のために同居を決定
同居する前、私と義母の関係はかなりよかったと思います。2人でランチへ出かけたり、夫がいないときは心から会話を楽しむなど、会うことが楽しみで仕方ありませんでした。
義母は足が悪く、義父は数年前に亡くなっていたので、夫が親孝行のために同居を決めたのです。同居は私自身も大賛成だったのですが、同居して初めて夫と義母の間にはわだかまりがあることを知りました。
夫と義母との確執があきらかに
実は夫には義母に対して、子どものころの複雑な思いがありました。夫には12歳年下の妹がいるのですが、妹が生まれたあとに義母から冷たい態度をとられ、幼いころはとてもつらかったそうです。妹が生まれたことで生活も苦しくなり、ごはんのおかわり禁止や、お菓子やおもちゃなども買ってもらえなくなり、しまいには「お兄ちゃんなんだから」といつも言われ、夫はどんどん心を閉ざしていったようです。
同居してから義母に聞いてみると、「何も言わないから気がつかなかった」という返答。私は「そのときは妹の子育てに手いっぱいで気がつかなかっただけ、今ちゃんと謝罪してこれから仲良く生活していきましょう」と言いました。
私のひと言で義母との関係が悪化……
しかし、このひと言により義母との良好な関係が崩れてしまうことに……。私はこれから先も一緒に暮らしていくために、わだかまりをなくして生活していけたらと思って言ったのですが、義母から「なんで赤の他人のあんたにそこまで言われなきゃいけないの?」と言われ衝撃を受けました。
お互いのひと言で関係がどんどん悪化していったとき、望んでいた妊娠が判明したのです。義母からは「おめでとう」の言葉ではなく、「私は抱っこしないから」と言われ、私はショックでしかありませんでした。
悩んだ末に同居を解消
これから子どもが生まれる、そんななかで義母との関係が悪化したまま一緒に暮らすことは不可能では?と夫と何度も話し合い、結果同居を解消することにしました。
義母の引っ越しの日には、私は顔を出しませんでした。きっと義母もそのほうがいいのではないかと思ったからです。しかし正直さびしい気持ちはありました。せっかく仲良くなれたので、いい関係をつくろうとした結果が、連絡をとることもない関係になってしまうとは……。
私は性格上、人のことを放っておけないところがあります。良かれと思ってした行動が、ただのお節介で迷惑でしかなかったんだと今は思っています。この経験から、今はお節介しないように心がけています。何歳になっても、人間関係は難しいなと改めて感じました。
著者:のろゆうこ/40代女性・ライター。結婚3回目にして幸せを手に入れた北海道出身ライター。息子を出産してから20年ぶりの出産を経て、現在は娘をワンオペで育てている。おいしいものを食べ歩くことが大好き。
作画:山口がたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています