妊娠中期から後期になってくると、大きくなった子宮が腸を圧迫するため、便秘に悩まされることがあります。
もともと20代の女性は食物繊維の摂取量が不足しがちなので、妊娠前から便秘気味だった人は注意する必要があります。便秘を予防するためには、どんな食事にしたらいいのかをご紹介します。
生活リズムを整え、規則正しい食生活を
ホルモンの影響もあり、妊娠中は腸の動きが抑えられたり、妊娠週数が進むと子宮が圧迫されるため、便秘になりがちです。朝食を抜くような不規則な食事はやめて、まずは生活リズムを整え、1日3回の食事をバランスよくきちんと食べましょう。
主食、主菜、副菜、汁物のようにバランスのとれた献立を毎日摂ることで、便秘を防ぐことができます。また、毎日決まった時間にトイレ行く習慣もつけるといいですよ。
水溶性と不溶性、2種類の食物繊維を
便秘の改善と予防には、便の量を増やして排便をスムーズにする食物繊維がおすすめです。食物繊維には2種類あり、海藻類やこんにゃくのように水に溶ける水溶性食物繊維と、大豆・根菜類・きのこ類のように、水に溶けない不溶性食物繊維があります。
食品では野菜や果物のほかにも、精製されていない穀物やおから、ナッツ類などにも含まれています。
たとえばごはんの場合、白米ではなく玄米や雑穀米、胚芽入りのパンなどに変えたり、ごはんにこんにゃく・野菜・きのこを混ぜてもいいでしょう。さまざまな食材を組み合わせながら、それぞれの食物繊維をバランスよく摂ることが、便秘の解消につながりますよ。
腸内環境を整え、水分も摂る
腸内環境を整えることも、便秘の予防には大切です。腸内の善玉菌を増やすために役立つのが、乳酸菌やビフィズス菌が含まれている食品や飲料です。
たとえばビフィズス菌が入っているヨーグルトと、食物繊維の多い果物を一緒に食べてもいいでしょう。
また、水分不足は便そのものも固くするので、水分はしっかり摂ること。とくに朝起きてすぐに水をたっぷり飲むことで腸が刺激されると、便意が生じやすくなります。
体調のいいときには、適度に体を動かすことで便秘になりにくくなります。ウォーキングのように、体に無理のない範囲で運動も取り入れましょう。ただし、あまりにもおなかが張るような便秘のときには、早めに医師に相談しましょうね。
著者:管理栄養士 富田チヤコ
管理栄養士で一男一女の母。大学卒業後、専業主婦時代に離乳食作りから食の重要性に気付き、管理栄養士・フードコーディネーター・消費生活コンサルタントの資格を取得。書籍や女性誌の栄養監修など、主に健康と食のジャンルを中心にフードライターとして活動中。
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